日本と欧州の発想を融合が強み--独系軸受け大手シェフラージャパン自動車部門社長・四元伸三氏

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日本と欧州の発想を融合が強み--独系軸受け大手シェフラージャパン自動車部門社長・四元伸三氏

ベアリング(軸受け)世界2位、自動車部品メーカーとしても有数の規模であるシェフラーグループ(本社:ドイツ・ヘルツォーゲンアウラハ)。4月に日本法人のオートモーティブ部門社長に就任した四元伸三氏(=写真=)に、今後の事業戦略や日本の自動車産業に対する見通しを聞いた。

--シェフラーグループの特長は。

シェフラーグループの全身であるINAは1946年にドイツで創業しました。終戦後、焼け野原の時代です。敗戦国であるドイツは金属加工を禁止されていたため、木製のトロッコ作りで創業し、その後、ニードルベアリングの製造へと事業を拡大していきました。

こうした経緯から、いわゆるドイツ人気質“マイスターシャフト”に加え、限られた資源を大切にする姿勢がシェフラーにはあると感じます。モノを大切にする気持ちは日本にも通じるものです。それと、グローバルな精神性の両方をシェフラーは併せ持っている。そこが特徴のひとつだと感じます。

また、自動車事業のほか、ロンドンアイ(テムズ川沿いの観覧車)に当社のベアリングが採用されていたり、モータースポーツに技術提供をしていたり、大型から小型まで幅広い製品を手掛けている。そういう面でも、非常に面白い会社です。

--日本での事業目標を。

シェフラージャパンの売上高は、現時点でグループ全体の5%を占めており、昨年は約5億ユーロでした。これを中期的にグループ全体の10%、さらには20%まで引き上げたいと考えています。そのための施策として、まず、「グローバルキーアカウントマネジメント(GKAM)」を強化します。

GKAMとは、日本で日本のお客さんの窓口となるマネージャーが、シェフラーグループ全体を動かしていく仕組みです。そのためには、日本で開発が出来なければならない。現在、日本国内の開発エンジニアは100名ですが、これを数年内に300人に増員する計画です。 

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