シャープの鴻海グループとの資本・業務提携はポジティブだが、信用力が急激に改善する可能性は低い《ムーディーズの企業分析》

シャープの鴻海グループとの資本・業務提携はポジティブだが、信用力が急激に改善する可能性は低い《ムーディーズの企業分析》

事業会社格付グループ
AVP 高橋良夫

シャープ((P)A3、ネガティブ)が3月27日に発表した鴻海グループ(ムーディーズおよびムーディーズ・グループの格付けなし)との資本・業務提携については、シャープの主力事業である大型液晶パネル事業の営業赤字の縮小につながるという意味でポジティブであるものの、今回の提携だけでは、現在の格付けに適合した水準まで、シャープ全体の収益性とレバレッジを改善させるのは難しいであろう。

シャープの発表によると、同社は、子会社であるシャープディスプレイプロダクト(SDP、格付けなし)の株式の46.5%を、台湾の世界的な電子機器メーカーである鴻海グループに譲渡する予定としている。鴻海の子会社であるHONHAI PRECISION IND,CO.,LTD.(格付けなし)は、FOXCONNとして事業運営を行っていることで知られている。 同時にシャープは、鴻海グループに対して第三者割り当てによる新株式発行を実施する予定であると発表した。 これらの取引は、各国の関係当局の許認可等が得られ次第、2013年3月をメドに完了する見込みとなっている。

SDPは、シャープとソニー(Baa1、ネガティブ)の合弁会社であり、大阪府堺市で液晶パネルおよび液晶モジュールの製造・販売を行っている。両社の持ち分は、シャープが93%、ソニーが7%である。SDPはシャープの連結子会社であり、大型液晶パネルを親会社のシャープに販売している。SDPの11年3月期の売上高は2662億円であり、同期のシャープの連結売上高の約9%に当たる。

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