日本IBMに久々の外国人社長就任、経営不振・賠償判決による橋本社長の引責は否定

日本IBMに久々の外国人社長就任、経営不振・賠償判決による橋本社長の引責は否定

日本IBMは3月30日朝に開かれた取締役会で経営陣の交代を決定した。5月15日から米IBMで戦略立案担当役員を務めるマーティン・イェッター氏(52、写真)が新社長に就任し、橋本孝之社長(57)は取締役会長となる。独立色の強い日本IBMは長らく日本人社長が続いていた。外国人社長はチャールズ・ベッカー社長(1949~56年)以来、56年ぶり2人目だ。
 
 イェッター氏は2011年5月から現職に就任。前職ではドイツIBMの社長を4年間以上務めているほか、北東ヨーロッパでITサービスの責任者をするなどの経験がある。日本でのビジネス経験はほとんどなく、日本語が話せないイェッター氏にかわり、橋本社長が会長就任後も顧客との関係強化を図る。

ただ、橋本社長の就任した2009年1月以来、減収が続いている。リーマンショック後、顧客企業はいっせいにIT投資を絞り込み、その後も成熟した日本IT市場の回復は緩慢。そこに震災が重なった。米IBMからの人材を投入することで業績のテコ入れを図ると見られる。
 
 3月30日18時から本社で開かれた記者会見の内容は以下の通り。


--なぜ日本IBMではなく米IBM出身者のイェッター氏が社長となるのか。

橋本氏 私の就任当時は、リーマンショックが起きた直後で日本企業は大変厳しい経営環境に直面していた。そこで「スマータープラレット」というITとインフラを融合したサービスの実現を目指し、顧客の業務改革や新規事業の機会創出を手伝ってきた。クラウド事業の強化やスマートシティ案件の獲得などによって、「スマータープラネット」の第1のフェーズは完了できたと考えている。

これからは第2フェーズに入るが、米IBMが全世界に持つ経営資源を日本で活用することが重要なポイントになってくるだろう。その中で、国籍を問わずもっともふさわしい人材を選択した。

--昨日3月29日、スルガ銀行からシステム開発の賠償責任を問われ、東京地裁によって74億円の支払いを命じる一審判決が出たばかりだ

橋本 訴訟に関しては、今回の人事とはまったく関係ない。今日控訴を申し入れており、係争中のためコメントできない。

--就任以来減収が続いている。

橋本 経済環境が非常に厳しい中で、就任期間は将来に向けた戦略をとってきた。直近の業績は芳しくないが、それが社長交代の要因ではない。

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