DeNAとディズニー・ジャパンが事業提携 海外展開視野に相互でユーザー層の拡大狙う

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ウォルト・ディズニー・ジャパンのジャスティン・スカルポーネ氏は、自社のタイトルをモバゲーに投入する狙いについて、「(ドコモやソフトバンクと組んだ)日本での携帯コンテンツ事業はこれまで20~30代の女性が中心だった。だが、会員数3500万人超を有するモバゲーを通じてゲーム配信を行えば、それ以外の男女幅広い層のユーザーに訴求できる。ディズニーは映画会社、テレビ会社、テーマパーク会社などさまざまな顔を持つが、今後はゲームプロバイダーとしての地位も確立したい」と説明した。

 DeNAの守安社長も「現状モバゲーユーザーの6割を男性が占めるが、ウォルト・ディズニー・ジャパンのタイトルが増えることで、女性ユーザーの開拓が見込める」と話し、今回の事業提携は両社にとってのメリットが大きいことを強調した。

DeNAは直近の四半期(第3四半期、11年10~12月期)決算の営業利益が前四半期比12%減の135.5億円と、同四半期営業利益が35%増の225.4億円だった競合のグリーに引き離されている。守安社長は第3四半期の決算説明会で「各タイトルの売り上げに格差が出てきている。月商10億円を超える有力タイトルは現状7本あるが、最低月商5億円を超えるタイトルを増やしていきたい」と語っていた。

同日の会見では、ウォルト・ディズニー・ジャパンが提供するタイトルについて「当然目標している売り上げに到達する有力タイトルに育てたい」(守安社長)と語り、期待度が高いことを明らかにした。

 

二階堂 遼馬 東洋経済 記者

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にかいどう りょうま / Ryoma Nikaido

解説部記者。米国を中心にマクロの政治・経済をカバー。2008年東洋経済新報社入社。化学、外食、ネット業界担当記者と週刊東洋経済編集部を経て現職。週刊東洋経済編集部では産業特集を中心に担当。

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