トッポギ、鯛焼きなど…韓国で庶民の「おやつ」が今や健康食に変身

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現在、ブランドは35ほど。その先頭を行くのは「アッタル」だ。02年に梨花女子大の前で1号店をオープンした後、うわさの店となり、12年1月末には903店を展開。普通のトッポギ以外にも、「宮中トッポギ」「ファイトトッポギ」など、多様な種類の商品を出し、人気を得ている。

冬の風物詩、鯛焼きの変身も目覚ましい。ジャガイモやシーチキン、ピザなど多様なトッピングができる鯛焼き型トースト店の「ハッピーソプンイ」、日本の鯛焼きを販売するカフェ「クロダ」など、多様な鯛焼きを一年中提供されている。韓国創業戦略研究所のパク・ナムスチーム長は「屋台での食べ物から消費者の趣向に合わせたメニューとサービスで付加価値をつけている」と指摘する。

韓国だけではない。いまや世界にも手を広げている。アッタルは昨年7月、中国・北京で海外初進出を果たし、今年2月には同市内で2号店をオープンさせた。ココホドも07年に米国法人を設置、ロサンゼルス地域やハワイなどで5店を運営中だ。ハッピーソプンイも年内にニューヨークへ進出する計画。世宗大学産業流通学科のチョン・テユ教授は「韓国食品に外国人が高い関心を寄せている。製品が多様化し、彼らの舌に合わせれば勝算は十分にある」と太鼓判を押す。

では、これらのおやつはいつ頃生まれたのか。庶民のおやつとされるトッポギも、朝鮮王朝時代から宮中でよく食されていたという。1800年代末の料理書にも、宮中では餅の上にナムルと牛肉などを載せ、しょうゆをかけて炒めたものを食べていたという記録がある。宮中で食されるような高級料理だったトッポギは、唐辛子が広く普及した1950年代以降、非常食だった棒状の餅を利用し現在の真っ赤なトッポギに変身した。一方、鯛焼きが街角に進出したのは60~70年代。当時は「菊の花焼き」と呼ばれていた。

 

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