ケーブルカーに16億円!大山観光電鉄の戦略 ミシュラン獲得し国際観光都市になる起爆剤に

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屋根まで続くフロントガラス、ブリリアントグリーンのメタリックボディが印象的(撮影:大澤 誠)

丹沢山地の東端に位置し、古くから山岳信仰の対象として賑わったという神奈川県の大山。その大山を走るケーブルカー、大山観光電鉄に10月1日、約4カ月半の休止期間を経て待望の新型車両がデビューした。

50年前の開業以来となる新型車は、屋根まで続くフロントガラスと「ブリリアントグリーン」と呼ばれるメタリックの緑色に輝くボディが印象的だ。デザインは、小田急ロマンスカー「VSE」や「MSE」などのデザインを手がけた「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」によるもの。

新車の運行開始に先駆けて開かれた報道陣向けの試乗会で、岡部憲明氏は「大山の素晴らしい風景にふさわしい全く新しい車両として、形や色彩、内部の空間すべてに関してトータルなデザインで、新しいものを作り出したいと考えた」と、新車のデザインに込めたコンセプトを語った。

デザインもシステムも一新

その言葉通り、新型車はこれまでのケーブルカーとは一線を画す車両だ。

「ヴォールト型」と呼ばれる、ゆるやかなカーブを描く天井が印象的な室内からは、晴れていれば山麓駅側の大きな窓を通じて遠く相模湾までの眺望が広がる。登りの際には山麓駅側の乗務員席が乗客に解放され、最前列からの眺めも楽しめる。

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