【産業天気図・外食】市場縮小に飲酒運転取り締まり強化で居酒屋業態に逆風。M&A気運加速

外食産業の07年度見通しは各社まだら模様だが、総じて「曇り」となりそうだ。
 外食は1990年代後半から市場縮小が続いている。人口減少と高齢化がダブルでマイナスに効いているのが実情だ。そんな限られた国内市場をターゲットとする各社において、大手を中心にM&Aによる拡大意欲は強い。
 ただ、急激な規模拡大が裏目に出て、不振を余儀なくされている企業も出始めた。その筆頭が焼き肉からコンビニ、高級スーパーへと展開したレックス・ホールディングス<2688.JQ>。FCによる急速出店で既存店が大幅減に陥り、06年12月期は営業赤字に転落。投資ファンドを活用してMBOを行い、既存店のテコ入れに全力だが、店舗除却損が響いて07年12月期も最終赤字が続く見込みだ。やはり居酒屋業態を中心にM&Aで急拡大したコロワイド<7616.東証>も買収先の改善が思うように進まず、07年3月期は除却損で最終赤字に転落へ。社長の引責辞任を受け、創業者の会長が社長を兼務し、巻き返しを図る。全体として居酒屋業態は飲酒運転取り締まり強化が響き、業績は厳しい。居酒屋大手のワタミ<7522.東証>も08年3月期は居酒屋は横ばい圏で、新規の介護を軸に成長を狙う。
 吉野家ディー・アンド・シー<9861.東証>は米国産牛肉の調達増を背景に、牛丼販売時間を深夜0時まで延長した。だが、完全復活にはまだ時間がかかりそうで、08年2月期の利益水準も全盛期には届かない。対して「すき家」を展開するゼンショー<7550.東証>は豪州産牛丼の好調に加え、07年3月にはファミレス「サンデーサン」<9899.東証>、カッパ・クリエイト<7421.東証>を立て続けに買収。M&A積極路線を一層鮮明にした。
 ファストフードでは、日本マクドナルドホールディングス<2702.JQ>が06年12月期は2期ぶりに営業増益に。新メニュー効果で07年12月期も既存店売上高3%増を狙う。
【風間直樹記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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