カルディが好きな人は、何を買っているのか 輸入食材だけでなく国産品も充実

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商品を眺めるだけでも楽しい「KALDI」

「コーヒーを飲みながらゆっくり店内をご覧くださ~い」

そんな店員さんの声かけで、淹れたてのコーヒーが入った紙コップを受け取り、ゆっくりと店内をめぐる……。カウンターに並ぶさまざまなコーヒー豆、珍しい瓶詰めやパスタソース、パッケージのきれいな菓子類、こだわりの乾物や調味料、ワインやビールまで……天井に届くほど高い木製の棚に、様々な商品が並びます。

主にショッピングセンターや駅ビル、商店街のテナントとして、全国に349店舗(2015年8月現在)を展開するカルディコーヒーファーム。「KALDI」の青い看板を目にしたことがある人は少なくないでしょう。子どもを持つ主婦層からコーヒー好きの年配客まで、男女問わず多くの年代から圧倒的な支持を得ているチェーンの人気の秘密を探ります。

無料のコーヒーサービスは20年以上続く同社の伝統

カルディコーヒーファームを運営するのは、1977年創業のキャメル珈琲という企業です。同社は東京都世田谷区で、コーヒー豆を喫茶店に卸す焙煎業としてスタートしました。

1986年より、小売店舗の運営を開始。下高井戸駅の駅前市場の一角に、カルディコーヒーファームの第1号店をオープンさせました。少しごちゃっとした店内は、ワクワク感のある演出を目指した「遊べる本屋」でおなじみのヴィレッジヴァンガードを彷彿とさせます。さまざまな食材が所狭しと並び、商品を眺めているだけで好奇心が沸いてくるような活気のある店を目指したという、創業時からのこだわりは現在の店舗にも受け継がれています。

1992年にオープンした下北沢店では、夏の暑い時期に来店したお客へのおもてなしの気持ちを込めてアイスコーヒーのサービスを開始。これが現在、全店で行われているカルディ独自の接客スタイル「コーヒーサービス」を始めたきっかけとなっています。また、女性スタッフが9割以上を占めるのも、同社の店舗の特徴のひとつです。

テナント出店を開始したのはマルイファミリー溝口内に1997年オープンした溝口店から。その後、イオンモールをはじめとした大型ショッピングモールに次々と出店をとりつけ、2012年には国内店舗数300店舗を達成しました。横浜の赤レンガ倉庫店や、東京スカイツリータウン内にある東京ソラマチ店、沖縄の店など観光地にある一部の店舗では、限定品も販売しています。

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