苦痛!どうすれば妻を「親離れ」させられるか 毎日の食事が実家、ケンカも筒抜け

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そんな中で夫人にも、夫婦の些細なことまで実家に筒抜けなのは、自分にとって愉快なことではないことや、親の介入が過ぎて、上手くいかなかった夫婦の例などを、話してみてください。

夫人の親離れは、あなたにしかできないことです。決して実家と疎遠にせよと言っているわけではありません。ただ、結婚するときに実家と新しい家族の間でコンフリクトが発生したら、基本的には新しい家族を優先するように、と約束して結婚する家庭をいくつか知っていますが、これが案外大切なのです。新しい家族だけの自立を優先できないと、実家との関係の線引きや両立が難しくなることがあります。

ふつうは子供さんたちが大きくなり、学校や習い事が始まれば、大概の人は遅まきながらも親離れしていくものです。しかしいつまでも依存する人もいますから、あなたが現状にご不満なのに、成り行きに任せるのは感心できません。

食卓を囲む単位が、家族の単位

啓太様はもう5年も、お義母さまの手製料理を食してこられました。それはそれでお義母さまも気を使われてきたことでしょうし、気がなければできないことですし、感謝すべき点もあります。しかしながら、これは少し違うと思います。家族の手製で家族の食卓が整えられ、事情が許す限り、原則的にはご自身の家族で食卓を囲むことに、意味があるのです。

胃袋さえ満たすことができれば、どこで誰と何を食べる習慣であろうが問題なしなのではありません。

常日頃、食卓を一緒に囲む人が精神的には家族と認識されるものです。今の状況ですと、住む家は異なっても実質的に貴方は妻の実家の一部であり、それでいて美味しいごはんを食べさせてもらっていない、ちょっと寂しいマスオさんです。

徐々に新しい家庭での食事の回数が増えるように、働きかけることを強くお勧めします。それが夫人の精神的な自立にも、役立つと思われます。

 

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ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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