【産業天気図・百貨店】天候リスク抱えた衣料品が業績左右。にわかに再編機運も浮上

百貨店業界は低空飛行が続いている。06年度は上期が長雨、下期が暖冬にやられ、稼ぎ頭の衣料品が大きな打撃を受けた。日本百貨店協会によると、全国百貨店売上高は06年暦年ベースで7兆7700億円と、10年連続で前年割れ記録を更新。とりわけ衣料品が05年比1.2%減と落ち込み、うち紳士服がクールビズの反動減を受けて1.6%減。婦人服も0.6%減だった。相対的に安定している食料品の0.2%増と比べると、やはり衣料品の不振ぶりが目立つ。
 その意味では、07年度も天候リスクに左右されると言えそうだ。ただ06年度の環境が悪かったため、発射台は低く、仮に07年度が「猛暑」や「厳冬」になれば、回復度は大きくなる。反面、「冷夏」「暖冬」ならば低空飛行が続くことになる。
 もっとも、個別企業で見る限り、格差は一段と広がりそうで、企業努力の優劣が一層問われるのは間違いない。雑貨フロアなど本店本館を改装中の伊勢丹<8238.東証>、移転セールが好調な東京店などを抱える大丸<8234.東証>などが、最高益の更新組。新宿店を今春リモデルした高島屋<8233.東証>も連続増益を維持する。一方で、地方店が足を引っ張る三越<2779.東証>は、ピーク時に比べ回復率が鈍い。
 さらに注目すべきは、にわかに動き出した再編機運だろう。大阪が地盤の大丸と、名古屋が拠点の松坂屋ホールディングス<3051.東証>とが、9月に経営統合することで合意、売上高で業界トップに浮上する。次の再編候補として、業績の伸び悩む三越や、銀座・浅草の2店体制から発展の乏しい松屋<8237.東証>などの名前が挙がっており、目の離せない1年となりそうだ。
【大野和幸記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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