スーパーセルCEO「任天堂の参入は大歓迎」 スマホゲーム、ロングヒットの秘密とは?

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――クラッシュ・オブ・クランはロングヒット中。長期間プレイするユーザーが増加していると聞くが、数値面の変化はあるか。

5年前の創業以来、数週間や数カ月で飽きるゲームではなく、何年にもわたって愛されるゲームを作ることを理念としてきた。クラッシュ・オブ・クランは仲間や友達とプレイし、新しい人と出会うことができるソーシャル性が長期間支持される大きな理由だと思う。課金率やプレイ時間などの数値は公表していないが、ユーザーがゲームを楽しむ度合いは高まっていると言えるだろう。

スーパーセルのヒット作「クラッシュ・オブ・クラン」。敵の村を襲撃しておカネや資源を強奪する。

グローバルゲームカンパニーとして、西ヨーロッパや日本、韓国、中国といった主要な市場で受け入れられることを目標としてきた。コンテンツは変えないが、各市場に合わせたさまざまな活動を展開している。日本の場合も、マーケティングやイベント開催、プレイヤーに対するサポート、コミュニティの育成などは現場に権限を与えてやっている。東京ゲームショウへの出展も日本のチームによるものだ。

孫社長はやっぱりメール魔だった

――昨年8月にガンホーと資本連携を解消した。両社でどういった思惑の違いがあったのか。

ガンホーとは、ソフトバンクグループ傘下に入る前からリスペクトし、助け合ってきた。日本市場に参入するときはガンホーに手伝ってもらい、逆に、ガンホーのアメリカ進出をわれわれが手伝ったところもあった。資本関係のない今も、友人関係として仲がいい。ただ、グローバルの事業展開について会社の考え方が異なるところもあった。どのマーケットにどう展開していくのかということについては互いの考え方があるので、それぞれやっていけばいい。

――孫正義社長とはどうコミュニケーションしているか。

電話で話すこともあるし、メールはすごくマメに返信がある。孫社長は24時間、いつでも連絡すると即メールが飛んでくる。何か相談があれば孫社長もすぐに連絡してくれる。主に話すのは戦略についてだ。ブレインストーミングというか、アイデア出しもやるし、グローバル戦略の拡大についても話す。いつも、「ソフトバンクとして、スーパーセルを長く育てていきたい」と、長期の関係について思いを語ってくれる。孫社長はさまざまな業種の会社に投資し、各事業をとても深く知っている。経営や事業会社に対する強い思いを持っている点で、本当に尊敬に値する人物だ。

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