肌が不調のときに化粧品を替えてはいけない 睡眠は最低6時間、積極的なケアはお休みを

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睡眠と食事はとても重要です。ありきたりなことではありますが、これをきちんと守っている人は案外少ないのです。まずは基本に立ち返って、「普通に健康的な生活を送る」ことが肝心です。

 季節変わりの不安定な肌は、敏感に傾き、普段使っている化粧品でも合わなくなってしまうことがあります。肌の調子が悪くなると、敏感肌用の化粧品に買い替える人を多く見かけますが、肌が不調のときに化粧品を替えることも、ある意味リスクが高くなります。

保湿美容液があれば化粧水を省いてもOK

そこで、買い替える前に、使うアイテムの数を減らしてみてください。お手入れをシンプルにすることで、肌への負担を減らすことができます。

洗顔後に化粧水、乳液、美容液、クリーム……とたくさんのアイテムをつけている人は、1つか2つに絞ってみましょう。外せないのは保湿ですから、1つに絞るなら保湿美容液があれば十分。セラミドかヒアルロン酸を含む美容液をたっぷりつけるのが理想です。化粧水は省いても大丈夫です。

目元や口元が特に乾燥するという人は、その部分だけクリームをつけるのはOKです。顔全体にクリームをつけると毛穴をふさいでしまうので、つけるならばポイント使いにとどめることです。

外出時の紫外線対策は、パウダーファンデーションが便利です。日焼け止め下地などは、肌の負担になることがあるので省いてしまいましょう。パウダーファンデーションの成分には紫外線を跳ね返す力があるので、それ一つだけでも紫外線対策は十分です。

アイシャドウや口紅などのポイントメイクは、さほど肌に負担をかけないので、適宜使用しても大丈夫です。ただしリップグロスとリキッドアイライナーは刺激になるものが多いので、肌が敏感になっている時期は控えましょう。マッサージやパック、美顔器などの積極的なケアも、肌に負担をかけやすいもの。肌が回復するまではお休みしてください。

睡眠と食事に気を付けて体の中から元気になること、お手入れはシンプルにとどめて肌への負担を減らすこと、この2つのポイントを押さえていれば、肌は次第に回復するでしょう。ただし、顔がかゆくてかきむしってしまう、水もしみるといった場合は、皮膚科を受診してください。

吉木 伸子 皮膚科・美容皮膚科医院長

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よしき のぶこ / Nobuko Yoshiki

皮膚科・美容皮膚科「よしき皮膚科クリニック銀座」院長。皮膚科医。1993年横浜市立大学医学部卒業、 同年慶応義塾大学病院 皮膚科学教室に入局。1994年浦和市立病院(現さいたま市立病院)皮膚科勤務。1996年埼玉県大宮市(現さいたま市大宮区)のレーザークリニック勤務。その間、アメリカ・オハイオ州クリーブランドクリニック形成外科、日本漢方研究財団附属渋谷診療所にて、美容医療および東洋医学の研修を行う。日本美容学校皮膚科非常勤講師を兼任。
1998年「よしき皮膚科クリニック銀座」を開業、現在にいたる。TV出演や雑誌の連載など多数。主な著書に『美容皮膚科医が教えるあこがれ「美人」のつくりかた』(日本文芸社)や『いちばん正しいスキンケアの教科書』(西東社)などがある。
 

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