ヒューゴの不思議な発明 --形を変えていく映画という産業と、形を変えない映画の“心”《宿輪純一のシネマ経済学》

マーティン・スコセッシ監督の2011年製作の名作で、今年の第84回アカデミー賞では作品賞・監督賞などは逃したが、撮影賞、美術賞など5部門を受賞した。今年70歳を迎える大御所のスコセッシ監督の思いが詰まった作品。
 
 スコセッシという名前からわかるように監督はイタリア系で、彼は同じくイタリア系の俳優と組むことが多い。ロバート・デ・ニーロと組んで、『タクシードライバー』『レイジンブ・ブル』『キング・オブ・コメディ』といった名作を、そしてレオナルド・ディカプリオと組んで、『ギャング・オブ・ニューヨーク』『ディパーテッド』『シャッターアイランド』などの名作を世に出した。このうち『ディパーテッド』でアカデミー監督賞を受賞している。

どちらかというと、彼の作品は不条理な世界のバイオレンスというか、激しいものが多かったが、今回はなんとファンタジー、しかも、流行の“3D”というから驚きだ。原作は世界各国でベストセラーとなったブライアン・セルズニックの小説。



Jaap Buitendijk ©2011 GK Films. All Rights Reserved.

舞台は1930年代のフランス・パリ。父(ジュード・ロウ)を火事で失ったヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、フランスではよくある「オペラ座の怪人」式に時計台に隠れ住み、駅の時計のネジを巻いて毎日を過ごしている。
 
 独りぼっちになった彼の唯一の友達は、父が遺した壊れたままの“機械人形”である(映画では機械人形やロボットが1体だけ出てくるときは、寂しい主人公の本当のお友達になっていく、しかも、そのロボットの性格はとてもよくて優しいことが多い)。

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