【産業天気図・商社】07年度も収益高水準。ただ資源高騰一服で伸びは足踏み

07年度は、総合商社の収益成長も足踏みとなる可能性が高まっている。世界的に高騰した資源・エネルギー価格が調整局面に入ってきたためだ。昨年央に一時1バレル=80ドルに迫った原油価格が好例で、昨年後半以降はおおむね60ドル近辺で推移している。積極的な買収活動による権益拡大効果も継続するが、06年度まで3~4年続いた「資源牽引型」の収益成長は、いったん終焉を迎えそうだ。電力・造水等の海外プラント、海外IPP(独立電力事業)など成長を見込める分野もあるにはあるが、資源・エネルギー分野ほどの牽引パワーはない。
 会社別に見ると、三菱商事<8058.東証>、三井物産<8031.東証>の上位2強は資源への依存度が高いこともあり、超高水準ながら純益は小幅減益となることが予想される。一方、3位の住友商事<8053.東証>と5位の丸紅<8002.東証>は海外プラントなど非資源分野の貢献もあり、収益は強含むだろう。伊藤忠商事<8001.東証>は06年度に被った持ち分会社オリエントコーポレーション<8585.東証>関連の税引き後400億円超の損失がなくなるため、増益幅は他の4社より大きくなろうが、実態は大同小異だろう。
 事業領域、営業地域とも幅広い総合商社のリスク要因は、金利上昇や為替変動を始め多岐にわたるが、今後、特に注目されるのは資源価格の急落と、国内はもちろん米中など世界経済の減速だろう。ただ、後者のリスク顕在化は今のところ可能性が低く、最も注意すべきは資源価格の行方だ。また、社ごとに異なるが、06年度のオリコ問題のように商社が抱えるノンバンクなど特定業種の関係会社の収益下落、株価暴落リスクにも留意しておきたい。
【大西富士男記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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