東芝、今期中にポートフォリオの姿を提示へ

原発については提携戦略も

 1日、東芝の室町正志社長(写真)は、記者団に、メモリーを除く半導体2事業の構造改革について「方向性はできた。10月中には機関決定できるレベルにしたい」と述べた(2015年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 1日 ロイター] - 東芝<6502.T>の室町正志社長は1日、東京都内の本社でロイターなど記者団に対し、今年度中に事業ポートフォリオの姿を打ち出す方針を示した。NAND型フラッシュメモリーの収益に依存し、原子力事業も先行きが不安視される中、東芝の事業構造の方向性を打ち出す考え。

原子力事業については「出資や投資、キャッシュを伴う契約になる可能性が大きい」と指摘した上で、「パートナー戦略をいかに図るかが重要だ」と述べた。具体策は「白紙の状況だが、将来の原子力事業はそれも視野に入れていかなければならない」との考えを示した。

東芝は、原発などのエネルギー、フラッシュメモリーなどストレージ、医療関連のヘルスケアを注力事業としている。ヘルスケア事業の売上高を1兆円にする計画は取り下げたが、「これからも(3事業に)注力する方針は変わらない」と述べた。一方で「それぞれの事業には温度差があるので、いろいろな議論をしなければならない」とも指摘した。

その上で「注力事業の他にも、新しい種は作りたい」と述べた上で、「水素エネルギーなど新規事業が加わる可能性がある」との考えを示した。こうした将来の東芝の事業構造については、9月30日に発足した新経営体制で社外取締役と議論を進める予定で、「今年度中にポートフォリオは示したい」と述べた。

また室町社長は、赤字体質のメモリーを除く半導体事業(システムLSIとディスクリートの2事業)の構造改革について「方向性はできた。10月中には機関決定できるレベルにしたい」との意向を示した。国内工場の売却などに踏み込むかどうかは「答える段階にはない」と述べるにとどめた。

不採算事業として構造改革をする予定の白物家電、テレビ、パソコンの3事業についても「11月初め(の中間決算)にはある程度の方向性を出したい」と述べた。この3事業については「場合によっては従業員対策もある」と述べ、人員削減の可能性を示した。

室町社長は「構造改革をやると費用が発生する。エクイティがき損することもあり得るし、純利益にも影響する」と述べるとともに、構造改革費用については「復配の可能性も含めて考察していく」との方針を示した。

不正会計問題で歴代3社長が辞任したことを受けて東芝トップに就任した室町社長は「何年もこのポジションにいるつもりはない」との認識を示している。この期間については「5年はあり得ない。それが2年なのか1年なのかは答える状況にはないが、3年はない」と述べた。

 

(村井令二 編集:山川薫)

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