独VW危機深まる、検察が詐欺の疑いで前CEO調査 株再び急落

データを改ざんして販売した詐欺の疑い

 9月28日、独検察当局は、同国の自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れをめぐり、マルティン・ウィンターコルン前CEO(写真)への調査を開始したと発表した。14日撮影(2015年 ロイター/Kai Pfaffenbach)

[ベルリン 28日 ロイター] - ドイツ検察当局は28日、フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れをめぐり、マルティン・ウィンターコルン前最高経営責任者(CEO)への調査を開始したと発表した。週末には現地2紙が社員と取引先が4年以上前に違法性を指摘していたと報道。ドイツ全体を揺るがす事態に発展したVWの危機はさらに深まった。

検察当局は前CEOへの調査について「排ガスのデータを改ざんして販売したことによる詐欺の疑い」が焦点としている。

ウィンターコルン氏は辞任表明の際、自身は不正行為を認識していないが、VWには再出発が必要として自ら身を引くと述べていた。

関係筋によると、VWは中核のVWブランド、アウディ、ポルシェの研究開発(R&D)責任者3人を停職処分にした。

独フランクフルター・アルゲマイネ紙は、25日の監査役会に提出された社内報告書に、社内の技術者が2011年に不正な排ガス規制逃れについて警告していたことを示す記述があったと報道。

一方、ビルト紙は、部品サプライヤーのボッシュがVWに供給した問題のソフトについて、規制逃れに使うことは違法だと2007年に書面で警告していたことがVWの内部調査で分かったと伝えた。

ウィンターコルン氏の後任として再建を託されたマティアス・ミュラー新CEOは信頼回復が最優先課題と強調しているが、VWグループに30年以上務めた同氏のトップ起用が正しい選択なのか疑問視する声も出ている。

コメルツ銀行のサーシャ・ゴメル氏は「VWは不正を何年も認識していたようだ。新たな企業文化が切望されるが、ミュラー氏は改革を指揮するトップとして全く適切ではない」と指摘。VW内でキャリアを形成してきたミュラー氏が改革を約束しても信頼性に欠けるため、株価の重しとなっていると話した。

欧州株式市場で、VW株価は再び売り込まれ7%超急落。米当局による不正発覚以来、株価は約35%値下がりし、250億ユーロ超の時価総額が吹き飛んだ。

スパーン独副財務相は75万人以上の雇用を創出する自動車業界は独経済にとり極めて重要とし、「VWのスキャンダルが経済に大きな影響を与える恐れがあり、懸念している」と述べた。

*体裁を整えて再送します。

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