キヤノン“御手洗王国” 76歳で異例の社長復帰

既定路線との声も

キヤノン御手洗王国76歳で異例の社長復帰

経団連会長も務めたキヤノンの御手洗冨士夫会長が3月末、再び社長に復帰する。2006年に内田恒二氏に譲ってから、6年ぶりとなる社長の座。会社によると、突然の復帰は「内田社長本人から(辞任の)強い申し出があった」(田中稔三副社長)ためという。11年度決算会見の席上で、田中副社長は「世代交代を急ぐより、ベテランの力を結集する」と“大政奉還”の意義を強調した。

「今回の復帰は既定路線だ」。突然の発表に、事情を知る関係者は証言する。御手洗氏は多忙な経団連会長の座に就くため、内田氏に禅譲したものの、毎日早朝から東京・大田区の本社で開かれる恒例の「朝会」には頻繁に出席。社長以下役員らに経営上の指示を出し、「新規事業も含め、内田社長の在任中も、実質的に指揮を執っていたのは御手洗氏だった」という。

大分出身者を優遇?

同氏のキヤノン社内での威光は絶大だ。叔父で医者の毅氏はキヤノン創設メンバーの一人。自身も不振のパソコン事業からの撤退や財務体質の強化を進め、日本を代表する優良企業へと高めた。

10年間社長を務めた後、故郷である大分・蒲江町の隣町、旧佐伯市出身の内田氏を後継者に指名。両氏は地元の名門、佐伯鶴城高校の先輩、後輩の仲でもある。

ある中堅幹部は「この会社には地域閥が根強くある。御手洗さんの故郷、大分の出身者が優遇されがち。学閥よりタチが悪い」と不満を漏らす。

 

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