TOTOが最新鋭トイレ工場を稼働、生産性25%アップ、国内新設は23年ぶり、将来の工場再編も視野

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また、焼成工程にも最新型の窯を導入し、燃焼効率を高めた。旧来式のれんが製窯では、焼成工程にリードタイムを含めて48時間を要していたが、新工場ではセラミックファイバー製の最新型のトンネル窯を導入。窯内温度や熱風量の調整がしやすくなることで、焼き上がりまでの時間も15時間に短縮された。

同じ窯は中津工場でも先に導入済みだが、窯の中で1200度の高温で焼かれたあと、製品が冷める過程で排出される熱を回収して再利用するなど、排熱利用によって燃焼効率がさらに15%程度上がったという。



■釉薬を塗布したあと、汚れがつきにくくするための特殊素材「セフィオンテクト」をロボットが1分弱で塗布


■セラミック製の新型ガス窯の入口。奥行き111.3メートルの長い窯で15時間焼成する


ICタグやバーコードの導入、自動型替機導入で在庫を削減

TOTOでは、新製品部材のプラットフォーム化、カラー統合など、設計段階から在庫削減のための取り組みを進めているが、新工場にもそれを一歩進めるための工夫が見られる。製品が在庫となる前の半製品の段階で受注情報を取り入れ、受注状況に応じて生産品目を即座に調整できるよう、柔軟な生産手配の仕組みを作ろうとしている。

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