フロリダ大勝でロムニー優勢も、なお長期戦の公算【米大統領選・専門家の見方】

米共和党の大統領候補を選ぶ第4戦となった1月31日のフロリダ州予備選では、中道派のミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が大勝、勢いを取り戻した。今回の結果と今後の行方について、みずほ総合研究所ニューヨーク事務所長の安井明彦氏は次のように分析している。以下、要旨。

力でねじ伏せた印象のロムニー候補

ロムニー候補の得票率(46%)は、同候補が勝利したニューハンプシャー州の実績を上回り、「支持率30%の壁」を軽々と超える結果になった。出口調査でも、ほとんどの投票者区分でロムニー候補が最多の得票を記録しており、幅広い支持を集めることに成功した模様。

特に注目されるのは、共和党支持者の最大の関心である「オバマ大統領に勝てる可能性が最も高い候補」という分類で、サウスカロライナ州でギングリッチ候補に奪われたトップの座を取り戻したこと。

ロムニー陣営が巻き返しに成功した背景には、強烈なギングリッチ候補批判がある。ロムニー陣営は、豊富な資金力を活用して、ギングリッチ候補の経歴やリーダーシップとしての資質に関するネガティブ・キャンペーンを展開。ギングリッチ候補への有権者の疑問を再燃させ、同候補の勢いを止めることに成功した。

他方のギングリッチ候補は、ロムニー陣営による攻撃に過剰に反応。あまりにロムニー陣営への反論に力を入れたことで、かえって「逆上しやすい」というネガティブな印象を強める結果になった。これまでの強みだった前向きな政策論やオバマ大統領との対比には力を入れられず、過去を振り返るような議論に埋没することで、半ば自滅した格好。

ギングリッチ候補がロムニー陣営からの攻撃に過剰反応して失速するのは、昨年末の支持率上昇からアイオワ党員集会前の失速までと同じ展開。かねてから指摘されている通り、ギングリッチ候補は追い上げている時は強いものの、いざ先頭に立った時の持続力には疑問が残る。 

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