新型iPhoneを2週間使い続けて体感したこと 日常のあらゆる作業が高速化する

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iPhone 6s、iPhone 6s Plusは、デザインはそのままに、強力なプロセッサと数々の新たなインターフェイス、新しいカメラの魅力を備えた、正常進化のスマートフォンといえる。

もちろん性能そのものの向上は、Androidデバイスの方がより速い速度で進んでおり、メモリの大容量化や4Kビデオのサポート、インカメラの高画質化などは、アップルが競合に追いついたという印象が色濃い。

チューニングが光る仕上がり

しかしながら実際に使っていく過程で、ただ処理能力が速いだけでなく、操作の手順やかかる時間を省略あるいは高速化するチューニングが光る仕上がりとなっている点が印象的だった。

搭載されるソフトウェア、iOS 9では、音声アシスタントのSiriや検索機能の向上、ユーザーの利用動向を学習し、連絡先やアプリなどをさっと差し出してくれる「賢さ」を備えるようになる。

ハードウェア、ソフトウェアによって、日々必ず何十回と行う1つずつ操作に、細かな高速化が施されていくと、結果的に大きな変化として認識できるようになる。2週間でも、その変化は体験できるほどで、iPhone 6にすら戻れなくなってしまったほどだ。

スマートフォンを使うユーザーの感覚まで高速化してしまうiPhone 6sは、細かすぎるがしかし大きな進化を遂げた1台、と評価することができる。

iPhone 6sでの写真の撮影。逆光でもここまで明るく撮ることができる
松村 太郎 ジャーナリスト

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まつむら たろう / Taro Matsumura

1980年生まれ。慶應義塾大学政策・メディア研究科卒。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)、キャスタリア株式会社取締役研究責任者、ビジネス・ブレークスルー大学講師。著書に『LinkedInスタートブック』(日経BP)、『スマートフォン新時代』(NTT出版)、監訳に『「ソーシャルラーニング」入門』(日経BP)など。

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