苦境に立つ野村ホールディングス、脱「リーマン」へ転換

苦境に立つ野村ホールディングス、脱「リーマン」へ転換

2月1日、野村ホールディングスは2011年度第3四半期(10~12月期)決算を発表する。この期は、投資していた「すかいらーく」の売却益300億円前後が計上されることを主因に税前利益は小幅黒字となる見通し。ただ、460億円の最終赤字(10四半期ぶり)となった第2四半期と同様、環境は厳しく実質赤字基調に変わりはない。

この決算以上に市場の注目度が高いのが、米格付け会社ムーディーズの一手である。同社は昨秋、野村の債務格付けを「Baa2」から引き下げ方向で見直しの対象とした。その結果が決算後の数日中にも発表されるとみられる。

近づく格下げ危機 海外業務に支障も

ムーディーズが問題視したのが海外部門の継続的な赤字であり、リーマン・ブラザーズのアジア・欧州部門買収(08年9月)によるシナジー効果が見えないことだ。同部門は共に10年度第1四半期から6四半期連続の赤字を計上。欧州はその間、赤字総額が909億円に上る。

最悪の事態は、一気に2段階引き下げられて「Ba1」となり、「投資不適格(ジャンク)」の領域に入ることだ。もしそうなれば海外事業の継続は絶望的となる。というのも、海外の機関投資家の多くは、投資不適格の相手と金利スワップなどのデリバティブ取引を行わない内規を設けている。国際展開する金融機関にとり、リスク管理の根幹を成すデリバティブ取引で顧客とのラインが切れることは致命的とされるためだ。

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