長期休暇中「誰とも話さない」は、危険すぎる 過度な「お一人様志向」が招くメンタル危機

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 最新
拡大
縮小
休みにも出掛ける・人に会うのが面倒……というアナタ、要注意です(写真:Graphs / PIXTA)

シルバーウィークのような長期の休暇に入ると、心の不調を訴える人が増えます。元気な人でも落ち込みやすくなり、もともとメンタルに不調のある人は、さらに症状が悪化することも。通常モードではない生活リズムの変化がストレスを生むのに加え、「人との違い」や「自分の居場所」をことさら意識しやすくなるためです。

前回記事では長期休暇のたびに「家族危機」に陥ってしまう例を取り上げましたが、だったら一人で過ごすようにすればいいかというと、そうでもありません。休暇中に誰とも話さず一人でいる時間が増えると、リラックスできるどころか、かえって心身の不調の要因となることがあるのです。

「行くところがない」から、強烈な孤独感に陥る

長期休暇となれば、レジャーなどの話題が一気に増え、世間やメディアが、華やかな情報を発信し、お祭りムードが漂います。すると、それがさらに孤立感を高め、激しく落ち込む原因となることがあります。

「行くところがない」「一緒に過ごす人がいない」「寂しい」という気持ちから、他人を異常にうらやましく思ったり、最終的には、「自分は生きている価値がない」「このまま生きていてもいいことはない」とまで思い詰めてしまうことさえあるのです。

この現象は長期休暇に限らず、これからやってくるハロウィンやクリスマス、そして年末年始などのイベントなどにも当てはまる現象です。実際にイベントや長期休暇中には、「寂しい」気持ちを訴えてくる相談や、うっぷんを晴らすためのクレームの電話が増える傾向にあります。

次ページ「話す」だけで、こんなに楽になる!
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT