さらばスマホのヨコ持ち!動画もタテになる 新しい動画視聴スタイルが登場した

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現在、有利なのは「Periscope」。Twitterの後ろ盾を生かし、リードを拡大しているのだ。「今選ぶなら絶対に『Periscope』だ」。「Periscope」のローンチ直後、オンラインメディア「The Verge」のソーシャルマーケティング部長、サム・シェファー氏は語る。

「『Periscope』と『Meerkat』はどちらもライブ配信を行うアプリだ。配信後24時間以内なら繰り返し視聴可能な『Periscope』に対して、『Meerkat』はライブ配信しかできない。『Periscope』はTwitterとの連携がスムーズで、コンテンツ制作者、キュレーター、消費者をよくまとめあげている」

いまや「Meerkat」を引き離しつつある「Periscope」だが、8月13日の発表では、アカウント数が1000万を突破し、8月第2週だけで動画視聴時間は「40年」に達した。「Periscope」は、DAU(デイリーアクティブユーザー)よりも動画視聴時間が重要な指標だと主張している。

ついに、あのYouTubeも「タテ型動画」に対応

3つのアプリが推し進めるタテ型の流れは、ヨコ型を頑なに守ってきた動画共有サイト「YouTube」にも及ぶ。「YouTube」はこの7月、Android、iOS両方のアプリの「タテ型動画」対応を発表した。それまでは、タテ型のYouTube動画をスマートフォンで再生すると、両脇に黒い空間ができて見づらい状態だったのだ。その一方、日本でも元「LINE」の代表取締役・森川亮氏が、2015年4月より「タテ型動画」のファッションマガジン「C CHANNEL」を立ち上げた。

実際問題、「Snapchat」「Periscope」「Meerkat」のコンテンツが、あらゆる世代に広く受け入れられるには、さまざまな課題があるだろう。人々の限られたスキマ時間を埋めるには、これらのアプリは少々「ライブ感」が強すぎる。しかし、動画のフォーマットについては、その限りではない。アメリカの若者の支持を受けて、新しく市民権を得た「タテ型動画」の勢いは、これから世界に飛び火するはずだ。

(文:吉田拓史)

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DIGIDAY[日本版]編集部

2015年9月1日にローンチした「DIGIDAY[日本版]」を運営。同サイトでは米「DIGIDAY」が日々配信する最新のデジタルマーケティング情報をいち早く翻訳して掲載するほか、日本国内の動向についてもオリジナル記事を配信している。メディアジーンが運営

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