インド人採用の極意とは?--行列のできる在インド中小企業経営者・中島敬二氏に聞く

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--日本式経営はどんなものを導入していますか?

社内公用語が日本語です。会社内で使う言葉は日本語、だから、わざわざ日本語の先生を2人、社内に置いているんです。うちの会社は9時始まりですが、タイムカードは8時42~47分の間に押されています。

毎日、9時に朝礼をします。工場長がその日の段取り指示や、注意事項について日本語で話します。従業員はその程度の日本語は理解するようになっています。

--その日本語はいつ訓練するのでしょうか。就業中ですか?

就業中ですね。そのほか、寮も一緒ですから、覚えていくんです。ちゃんとお辞儀であいさつします。

--すごい。若さもあるかもしれませんが、やっぱり優秀なんですね。

そうですね。確かに頭の良いコを採用していると思います。例えば、彼らは日本で3~4年かかることを2年でもう習得しています。一部のスタッフは、もう後輩を教えるレベルになっています。あとは家族経営というのもありますね。

料日前に、感謝パーティをやったりします。ポケットマネーで賞金をつけてビンゴゲームとかをやると盛り上がったりします。これは家族経営の良いところかもしれません。

--経営をしていて嬉しかったことは何かありますか?

少しだけれども利益が出たんですね。で、ボーナスを出そうとしたら、従業員達のほうから「何をいっているんですか。まだ会社ができたばかりでボーナスなんてとんでもない」と言ってくれたんです。これはうれしかったですね。結局、幹部には払わず、給料の安い人たちだけボーナスを出すことにしました。

 

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