あなたにも出来る!社労士合格体験記(第43回)--「泣きっ面に蜂」ならぬ「腰痛に不合格通知」

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 ただ、改正後初めての試験なので、何が起こるかわからないという開き直りもありました。最後に配点の高い記述式3問を温存し、時間ギリギリまでとにかく考えに考えて、何とか文章を作成しました。

腰の状況も悪いため、解答速報会に行く気にはとてもなれません。ネットの速報で自己採点をしたところ、メインの法令5肢択一問題が伸び悩みました。記述式の得点は、発表までわかりませんが、おそらく合格ラインには届きそうもありません。まず体を治すこと。そして行政書士も、もう一度基本からやり直さなければダメだと痛感させられました。

人間味あふれる社労士試験

ところで社労士試験の合格基準点について書きましたが、教える立場となった今、私は受験生に、「人事・労務を専門とする資格にふさわしい、人間味あふれる試験だと思いませんか」とよく問いかけます。毎年合格ラインが変わる、相対評価が特徴だからです。

この2006年のように試験問題がたまたま難しく、全体の平均点が低ければ合格ラインは下がります。反対に平均点が高ければ、翌年の07年のように上がります。各科目別の最低ラインも、皆が出来なければ多くの科目が救済されることがある一方、皆が普通に出来れば、救済がまったくない年もあります。

裏を返せば、皆が得点できる基本的な問題や、過去に出題されている頻出論点は落とせないが、皆がつまずく難問は無視しても構わないということになります。

年金の基礎を押さえよう

サラリーマンの年金は原則、1階の国民年金と2階の厚生年金からなる「2階建て年金」です。そして、年金の保険事故は老齢、障害、死亡の3種類です。「老齢」は年を取るというリスク、「障害」は障害等級に該当するような負傷、疾病というリスク、「遺族」は生計の担い手の死亡というリスクに対応します。

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