立命館大学

立命館大学文学部が世界の美術工芸品のデジタルアーカイブをリードする

デジタルヒューマニティーズのトップランナーへ

今、人文学という学問領域に革命的な変化が起きつつある。デジタルで作品を記録・発信する技法や、位置や空間などさまざまな情報を視覚的に表示する地理情報システムなどが発達してきたためだ。そのトレンドは、出版や図書館にも押し寄せている。そして実はデジタルヒューマニティーズと呼ばれるこの分野で世界をリードしているのが、立命館大学の文学部だという。事実、大英博物館など世界中の博物館や美術館が立命館流のデジタルアーカイブ技法を高く評価しているし、立命館で学んだ学芸員が世界中で活躍しているのである。

大英博物館が評価したARCモデル

世界で最も有名な博物館の一つであるイギリスの大英博物館は、誰もが無料で入ることができる。ただしそれは展示スペースに限られてのこと。奥にある収蔵庫となると、実績のある研究者などしか入ることは許されない。学生は大抵の場合、門前払いされるという。

赤間 亮
立命館大学 文学部教授

ところが立命館大学文学部の赤間亮教授に引率された学生の場合、職員が笑顔で迎えて収蔵庫に案内してくれた。しかも「さあ見てくれ」と貴重なコレクションを差し出し、学生たちはそれを実際に手にしながら存分に調べることができたのだった。

「私たちはその前に、ほかの博物館で浮世絵のコレクションのアーカイビングをしました。その評価を聞きつけた大英博物館から『ぜひ当館にもおいでいただきたい』と声がかかったのです。今は世界中の博物館や美術館から声がかかります。私たちのデジタルアーカイブ技法はARCモデルとして世界に知られていますから」と、赤間教授は語る。

ARC(アート・リサーチ・センター)とは、1998年に立命館大学文学部が中心となって設置した、日本文化に関するデジタルアーカイブの拠点。ARCモデルとは、赤間教授らが開発した独自のデジタルアーカイブ技法のことをいう。

研究者自らが撮影する

赤間教授は浮世絵などの保存記録をする時、デジカメで自ら撮影をする。日本近世文学や演劇などを専門とする赤間教授は、浮世絵についても深い知見を有している。そのためそれぞれの作品を撮影する時、どこがポイントになるかも熟知している。たとえばある浮世絵の場合、一見すると黒一色の着物の生地に実は細かい紋様が描かれている。だが、浮世絵のことをよく知らないとそれに気がつかずに漫然と撮影することが多い。その結果、撮影された写真にその紋様は写っておらず、ただの黒い着物としての記録が保存されることになる。

New York Public Libraryでのデジタル化作業

「作品を傷めず、手早く撮影し、しかも文化資産としての価値をきっちりおさえた写真を撮るためには、その作品をよく知っている研究者がデジタル技術も身に付けて、撮影ノウハウを開発しながら自ら撮影するのが一番いいのです」

赤間教授は、東日本大震災で多くの文化財や芸術作品が失われ、デジタルアーカイブという言葉が注目されるようになるはるか以前から、デジタルアーカイブの研究に取り組んできた。最近はデジタルアーカイブについてのワークショップを海外で行う機会も増えている。欧米などの博物館や美術館に日本部門を担当する学芸員たちは、ARCモデルのことを知るともろ手を挙げて歓迎した。

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