(第30回)工場のない生産こそアップル高収益の源

(第30回)工場のない生産こそアップル高収益の源

アップルの製品を生産しているのは、中国にある台湾EMS企業の子会社だと前回述べた。これは最終組立工程で、部品は、世界中のさまざまな企業が生産している。

米調査会社のアイサプライ社は、アップルが発売したiPad2を分解し、その原価を調査した。結果は、表に示すとおりだ。それによると、iPad2の部品コストは326・60ドルである。これに製造コストを加えると、原価は336・60ドルになる。これを729ドルで販売している。原価の2倍以上の価格で販売しているのだから、驚くほどの利益が出るのも、驚くにはあたらない。


 アップルが提供しているのは、「このような製品を思いついた」というアイディアと、「世界中のファンが行列を作っても買う」というブランド力だけだ。いや、「だけだ」という表現は適切でない。アイディア力もブランド力も、他の企業が到底追随できないものなのだ。だからこそ、アップルは時価総額で世界第2位の企業になったのである。

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