【産業天気図・非鉄金属】来期は買鉱条件が悪化。空模様は「快晴」から「晴れ」へ後退

まさに「快晴」。歴史的な非鉄金属市況を謳歌して各社の業績は絶好調だ。それがいつまで続くかも市況次第。ただ、足元ではピークアウト感も出ており、07年度は「快晴」から「晴れ」へと、わずかに後退する懸念が浮上している。
 「この水準は異常。投機資金のなせるワザ」「いくら何でも、そろそろ下がる」。そう言われ続けてきた非鉄市況だが、今も大崩れする気配はない。確かにLME銅価格は今年5月をピークに緩やかな下降トレンドを描いているが、実需に裏打ちされた亜鉛やニッケルは高値に張り付いたままだ。
 銅製錬が最大の収益源である住友金属鉱山<5713.東証>は、前提となる下期のLME銅価格をトン当たり6000ドルと想定。銅市況は下降トレンドに入ったとはいえ、足元の価格は6700ドル前後を維持しており、収益はなお上振れする可能性を残している。これは他の大手各社も共通だ。
 しかし、いかに市況高が続こうとも、来07年度は鉱山会社から銅鉱石を買い入れる際の購買条件が悪化することがはっきりしている。英豪系資源メジャーのBHPビリトンと国内大手製錬メーカーのPPC(日鉱金属=新日鉱ホールディングス<5016.東証>傘下=と三井金属<5706.東証>の合弁)は、製錬加工賃の引き下げに加え、鉱山側と製錬側で地金価格に応じて収益を分け合うPP(プライス・パーティシペーション)が発生する基準価格を従来の90セントから120セントへ引き上げ、かつ180セントを上限とすることで合意した。年央と年末の年2回行われる銅鉱石価格交渉のメーンイベントは年末交渉。各社どういう形で契約するにせよ、業績にマイナスのインパクトとなるのは避けられない。
【山本隆行記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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