住生活グループ会長 潮田洋一郎--イタリアの建材大手を600億円で買収、世界企業の経営構造を取り込む

住生活グループ会長 潮田洋一郎--イタリアの建材大手を600億円で買収、世界企業の経営構造を取り込む

住宅設備機器・建材の国内最大手、住生活グループ傘下のリクシルは、12月7日、世界最大のカーテンウォールメーカー、ペルマスティリーザ(イタリア、以下ペルマ)の全株式を取得した。買収額は約5億7500万ユーロ(約600億円)。

カーテンウォールとは、建築構造上取り外し可能で、柱やはりのように建物の荷重を直接負担しない壁材。総ガラス張りの高層ビルなどに使われる。ペルマは欧州、アジア、北米など世界27カ国で事業を展開しており、カーテンウォールの特性を生かした意匠性の高い高度なエンジニアリング技術を誇る。
 
 シドニーのオペラハウスやニューヨーク近代美術館、台北101、上海環球中心、東京ミッドタウンといったランドマーク的な建築プロジェクトに多く携わっており、2011年の年商は約11億ユーロ(約1200億円)。リクシルの同事業の売り上げのほぼ倍の規模に当たる。

リクシルにとって、ペルマは国内やアジアのビル建材市場で受注競争を繰り広げてきた競合相手。今回の買収は国内外で数々のM&Aを手掛けてきた住生活グループにとって、過去最大級の買い物でもある。
 
 同社は2016年3月期までに海外売り上げ1兆円(前11年3月期400億円)を目指すという中期経営計画を掲げており、今回の買収はその目標に向けた一歩と位置づける。ペルマ買収の意義について、住生活グループの潮田洋一郎会長に聞いた。

* * *

今年の春以降、製薬業界の武田薬品工業による欧州企業の買収など、日本企業によるM&A活動が活発化している。バブルのころも日本企業が多くの海外企業のM&Aを行ったが、当時は日本の高い成長力を背景に、その力で海外企業を買うという性格が強かった。
 
 最近は、むしろ日本に欠乏してきた成長の機会をM&Aによって社内に取り込む、という新しい動きが出てきており、今回のペルマの買収もその文脈の中にあると思う。

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