「規制できない銃社会」は、こうして出来た

今アメリカが「民間向け」を減らせない理由

悲劇が起きても、規制できないアメリカの銃社会(写真 : vetkit / PIXTA)

2012年12月14日、アメリカ・コネチカット州ニュータウン。豊かな表情の四季とイギリス植民地時代の雰囲気が残るのどかなこの町は、未曾有の惨劇に襲われた。サンディフック小学校に侵入した当時20歳のアダム・ランザが、校内で自動小銃AR15を乱射。20人の児童と6人の教職員が、その凶弾の犠牲となったのだ。

いたいけな子どもたちが一度に20人も殺されるというアメリカ史上類を見ない惨事に、全国の市民が膝を落とし、涙した。この事件を受け記者会見に応じたオバマ大統領も、会見の途中で言葉を止めて悲しみに暮れた。

「銃があれば乱射事件を防げる」という世論

当記事はFUTURUS(運営:ターゲッティング)の提供記事です

だが、この凄惨な事件を経験してもなおアメリカは、銃を規制する連邦法を可決できないでいる。一言で言えば、「銃があれば乱射事件を防ぐことができる」という世論が根強いからだ。テキサス州選出のとある共和党下院議員は、

「校長がM4ライフルを持っていれば、このようことにはならなかったのです」

と、テレビ番組で公言した。世界を驚愕させたサンディフック小学校乱射事件も、南部のカウボーイから見れば「なぜ犯人を射殺しなかったんだ?」ということになってしまう。そして付け加えるならば、あの時カウボーイたちはこうも考えたのだ。

「コネチカット州民のくせに、リボルバー拳銃の1挺も持っていなかったのか」

決しておかしな発想ではない。実はコネチカット州は、一時期のアメリカを支える銃器生産の拠点だったのだ。

1814年生まれのサミュエル・コルトは、アメリカを代表する発明家である。彼の出身地はコネチカット州ハートフォード。のちに彼はこの町に、コルト・ファイアアームズの工場を設立する。

コルト・ファイアアームズ。日本人でもこの会社の名前は一度くらい聞いたことがあるはずだ。アメリカを代表する銃器メーカーである。サミュエル・コルトは、その創業者だ。

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