【産業天気図・建設機械】世界的な需要拡大に支えられ活況続く

建設機械業界は当面「快晴」が続くとの予想に変更はない。
 足元の出荷状況は依然快調。先ごろ発表された日本建設機械工業会の10月の建設機械出荷統計によると、総合計は1796億円(前年同期比18.4%増)で、49カ月連続の増加となった。このうち内需は746億円(9.1%増)で、25カ月連続の増加。一方、外需は1050億円(26%増)で55カ月連続の増加だった。外需を地域別に見ると、北米が42カ月連続の増加、欧州が11カ月連続の増加など、9地域で増えている。今06年度の4~10月累計も、総合計1兆2758億円(前年同期比22.4%増)と引き続き伸びている。
 工業会が8月出した今年度の通年見通しによると、出荷額は1兆9788億円。これは1990年度の1兆9716億円を抜いて過去最高になる。また、来07年度についても、2兆893億円と引き続き過去最高を更新する見込み。ただ、足元の動きは予想以上に好調で、工業会でも「来年2月の次回予測では上方修正される可能性が大きい」としている。
 建機需要が世界的に好調な背景は、景気拡大の長期化で資源国での鉱山開発などが活況のうえ、OECD諸国でも産業インフラや生活インフラの整備需要が急拡大していることがある。もちろん地域によっては一時的な減速がない訳ではない。たとえば今年のアジア。4~10月累計ではマイナス14%。これは前年度に鉱山関連の建設機械が急増したインドネシアが減少したことや、タイが政情不安や雨季の長期化で低下したことによる。しかし、一方で中東はUAEやサウジアラビアを中心に55%増と大幅な伸びを見せており、どこかの地域が停滞しても他の地域が補うといった格好で世界全体の成長が持続するパターンが定着しつつある。
 このため建機各社は強気の設備投資を断行中。コマツ<6301.東証>は07年初の稼働予定で2工場を建設中だ。一つは茨城県常陸那珂港の隣接地に建設中の大型鉱山機械工場。もう一つは石川県の金沢港隣接地に建設している大型プレス機械工場。日立建機<6305.東証>も07年8月の稼働予定で建機の基幹部品の新工場を立ち上げる。
【日暮良一記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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