ベンツの新型ハイブリッドは、他とは違う 日本初「ディーゼル+モーター」の強みとは?

拡大
縮小
ベンツSクラスの2割を「S300ハイブリッド」が占めるという見通しを示した上野社長

「2015年は日本でエンジン革命が起きる」

8月27日、ベンツの旗艦車種である「Sクラス」に、日本で初めてクリーンディーゼルハイブリッドモデル「S300h」を追加投入することになったメルセデス・ベンツ日本。日本法人の上野金太郎社長は、新車種が日本の自動車市場へ与えるインパクトに自信を示した。

日本人には耳慣れない「ディーゼルハイブリッド」とは、ディーゼルエンジンの特徴である高い走行性能と、電気モーターを使用した省エネ効果をダブルで期待できる駆動方式のこと。ただ、ディーゼルと電気モーターを組み合わせると、通常は車体価格がハネ上がってしまう。実際に、ベンツ以外に量販モデルを世界で展開しているのはプジョーシトロエンだけだが、同社も日本へはまだ投入していない。

意欲的な価格で勝負

だが、今回ベンツが発表した「S300h」の価格は998万円からとSクラスの中では最安値。「Sクラス販売台数全体の2割程度を目指す」(上野社長)というだけあって意欲的な価格設定になっている。

ガソリン車が主流の日本で、なぜディーゼルなのか。国内の自動車販売台数が低迷する中にあって、実はディーゼル車の新車販売台数が急激に伸びている。2015年1月から6月までの販売台数は8万台を突破。2014年の1年間の販売台数7.9万台を半年でクリアしたのだ。

次ページディーゼル車の強みとは?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT