「ゆめタウンで買い物」に九州人がハマる理由 地域別顧客満足度ランキングで分かること

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2強が各地でしのぎを削る中、九州・沖縄エリアでは他エリアとは異なるチェーンがトップに立った。「ゆめタウン」という総合スーパーだ。

東日本では名前すら聞いたことのない人もいるだろう。だが、今回の調査では九州・沖縄で1位に輝いただけでなく、中国・四国エリアでもイトーヨーカドーに続く2位につけている。

「ゆめタウン」を展開しているイズミは、広島を本拠地に中国・四国、九州まで進出している流通小売り企業。設立は1961年で、現在はスーパーマーケット「イズミ」「ゆめマート」とショッピングセンター「ゆめタウン」を主力店舗としている。食料品、衣料品、住居関連品はもちろん、子ども関連商品やスポーツ衣料、医薬品などの品揃えも強化しているそうだ。

「基礎力プラスアルファ」が勝因に

「ゆめタウン」は、いったい何が評価されているのか。今回の調査では、「スケール、明るさ、建物のきれいさやトイレなどは、申し分ない」(60代以上男性)、「買い物しやすく値段も安いので、週末のまとめ買いに最適です」(50代男性)といった、総合スーパーの基礎力を評価するコメントが多数上がった。

もうひとつ特徴的なのが、「カスタマーサービスなどの対応がよく、小さなプレゼントの包装もしてくれる」(30代女性)、「ほかのスーパーでは目にしないような食品がたまにある」(50代女性)といった、他チェーンにない独自サービスが評価されている点だ。

実はこの「ゆめタウン」を展開するイズミ、ほかの流通小売り企業と比べ、業績もすこぶる好調だ。2014年4月の消費増税以降、衣料品や住居関連品がやや低迷したものの、主力の食料品では高級和牛などの精肉や凝った総菜など、付加価値の高い品ぞろえを充実させたことで、シニア層を中心に支持されているという。

今回の調査でも、こういった全国チェーンとは一味違った魅力が、顧客に大きく評価されたのではないだろうか。

「オリコン日本顧客満足度調査」戦略企画部
オリコン / oricon

Oricon CS Report(オリコン日本顧客満足度調査)は、オリコンが独自に行っている顧客満足度の調査およびその結果を示した指標です。この指標を公開することで、日本で流通している商品やサービスに対して消費者の選択を容易にすること、そして、これらを提供する企業の成長に貢献することを目指しています。詳しくはこちら

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