東証と大証が経営統合で正式合意、システム統合ならコスト節減大も、取引活性化の効果は未知数

東証と大証が経営統合で正式合意、システム統合ならコスト節減大も、取引活性化の効果は未知数

東京証券取引所グループと大阪証券取引所が22日、経営統合に合意したと正式に発表した。
 
 統合は段階的に行われ、公正取引委員会による独占禁止法上の審査を受けたうえで、まず2012年夏頃に東証が大証の発行済み株式の66.66%を上限に1株当たり48万円で株式公開買い付け(TOB)を行って、大証を子会社化する。そのうえで、13年1月に、大証を存続会社にして、東証株1株に対し大証株0.2019株を割り当てて合併する。
 
 その後、統合持株会社の下に自主規制法人、現物市場運営会社、デリバティブ市場運営会社、清算機関の4つの子会社がぶらさがる形に速やかに組織再編を行う予定だ。

統合後の社名は「株式会社日本取引所グループ(仮称)」とする予定。新会社CEOには東証社長が就任、同COOには大証社長が就任する。統合会社は統合完了日またはその後速やかに東証第1部へ上場する。

東証と大証は22日夕方に両社長の記者会見を行い、統合の意義などについて説明した。

投資家に対するメリットとしては、(1)証拠金の一本化による資金効率の向上、流動性の増加、(2)システム性能の向上による利便性の向上、(3)同一プラットフォームにおける上場商品の充実による投資機会の拡大、を挙げている。

また、証券会社に対するメリットとしては、(1)システム投資の負担軽減などによる取引コストの削減、(2)投資家による取り引きの活性化を通じた収益機会の増加、を挙げる。
 
 そして、上場企業に対するメリットとしては、(1)市場の流動性向上による資金調達の利便性向上、(2)両社のノウハウを生かした充実したコーポレート・サービスの享受、を挙げている。

最大の焦点はシステム統合の行方だ。「これをやらないと統合した意味がない」(斉藤惇・東証社長)、「統合の成功、失敗はシステム次第」(米田道生・大証社長)と、両トップとも最重要視する。

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