金融政策が招く、バブルと危機の繰り返し

パンチボウルのたとえ話は色あせない

バブルかどうかは崩壊するまで分からない?!(写真:Frog/PIXTA)

急上昇を続けていた上海市場の株価が6月後半に急落し、世界経済のけん引役となってきた中国経済の変調に金融市場で警戒感が高まった。中国政府が株式市場の安定化のために次々と株価の下支え策を繰り出したため、上海市場は少し落ち着きを見せたものの、依然として不安定だ。上海総合指数は昨年末頃から上昇が加速したが、あまりに急速な価格上昇にバブルではないかという懸念の声がもともとあった。

急速な資産価格の上昇の原因は?

上海総合指数はリーマンショックの前後にも、2000程度から約6000にまで急上昇した後で、2000程度まで下落している。この時にはまだ上海市場の規模は、それほど大きくはなかった。

しかし、今年春頃には上海市場の株価時価総額は東京証券取引所を抜いて、ニューヨーク証券取引所、ナスダック市場に次ぐ世界第3位の株式市場規模となった。中国経済は日本を大きく引き離して世界第2の経済大国となっており、世界経済に与える影響も格段に大きくなっている。

一般に、株価や地価などがバブルではないか、と言われるのは、価格が著しい上昇を見せた時だ。金融論で広く使われているミシュキンの教科書では「ファンダメンタルな経済的価値以上に資産価格が上昇すること」を資産価格バブルと呼んでいる(Mishkin, Frederic S.(2013) “The Economics of Money, Banking, and Financial Markets” p230、 Pearson)。

株価の基礎となっている企業の長期的な収益力などが短期間で大きく変化することはまれなので、急速な資産価格の上昇が起こった場合には、価格が長期的には維持不能な水準にまで上昇している危険性が高く、どこかで急落することを皆が恐れるわけだ。

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