【産業天気図・百貨店】前半は天候不順が足を引っ張ったが、後半から婦人服中心に牽引。プラス成長維持か

百貨店業界は年度前半、ややブレーキがかかった。春の長雨、夏前の長梅雨によって客数が伸びなかったのが原因。日本百貨店協会によれば、06年4~7月まで、全国百貨店売上高は4カ月連続で前年比マイナスとなった。衣料品、食料品ともに冴えなかった。
 ただ、今後を極端に悲観する必要はなさそうだ。暑さがぶり返した8月以降は、また消費が戻っているからだ。昨年は極端な猛暑だったため、元々ハードルが高いせいもある。客数が伸び悩んでも、高額商品が売れる傾向は続いており、客単価は上昇基調。そもそも百貨店業界にとっては、お歳暮需要や年末年始商戦など年度後半に収益が偏っており、これからプラス成長に向けて十分巻き返しする余地は残っている。来春以降も新卒採用拡大などでフレッシャーズ需要が期待できる。
 個別企業で見れば、もともと会社自身が好調な見通しを期初から予想しているためか、増額修正したところは少ない。大手ではバービーズ株売却特益を計上した伊勢丹<8238.東証>、本店建て替え工事の逆風をハネ返した阪急百貨店<8242.東証>程度。高島屋<8233.東証>や三越<2779.東証>、大丸<8234.東証>などは当初予想通りに増益を維持する。昨年クールビズ需要で牽引した紳士服に比べ、今年は消費に持続性のある婦人服が健闘しているのも特徴か。
 一方、減益組は万博需要が終わり、改装負担などもかさむ松坂屋<8235.東証>くらい。大手は当面、業績好調を続けそうだ。
【大野和幸記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
あのころ銀行は<br>無茶苦茶だった

『住友銀行秘史』の著者で元・住銀取締役の國重惇史、元イトマン顧問弁護士の河合弘之、元長銀取締役の箭内昇。平成の金融バブルの最中に起きたイトマン事件の真相と教訓を語る。