iPhone4Sがとどめ、国内携帯端末メーカーの最終章

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さらなる再編が不可避 あきらめの声も漏れる

日本メーカーに残された時間は長くない。グーグルのスマホ向けOS(基本ソフト)「アンドロイド」は無償のため、本来開発コストを低減できるが、「今は従来型携帯とスマホの両方の開発費がのしかかっている状態だ」(富士通モバイルフォン事業部・松村孝宏マーケティング統括部長)。スマホにリソースを集中し、日本メーカーの数倍~10倍もの生産量で量産効果を出す海外メーカーとは、コスト競争力に大きな開きがついている。

「出遅れた国内メーカーが挽回するのは難しい。われわれはもはや死に体ですよ」。ある国内メーカーの関係者は、そう首を振る。ジリ貧が続いてきた国内端末業界にとどめを刺すスマホの荒波。業界内に、さらなる再編の足音が近づいている。

(島田知穂 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2011年11月12日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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