「男性型」に強い違和感…営業女子の3大悩み 辞めさせないために、上司は何が出来る?

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「男性型キャリアモデル」を自分が歩むことに違和感を持っている女性は多いようです。

さて、続いて②の「男性型キャリアモデルに囲まれていることへの違和感」について考えます。

「今勤めている会社の営業は9割が男性です。そんな中で男性と対等に営業活動して行きたい!と思い、がつがつ仕事に励んでおります。 が、自分の本来の理想は男性の中でもキラリと光るしなやかな女性営業……現実と理想のギャップに悩んでいます」(イベント出席者の参加動機より)

会社人として期待されることに男女差はありませんが、「女性としてのキャリア」や「営業女子特有の悩み」についていろいろな会社の人から学んでみたいと思い、営業部女子課に参加する女性は少なくありません。

長期スパンのキャリアを考える時間を持てない

女性の場合、出産などのライフイベント発生時にキャリアの中断やスロー化を余儀なくされることがあります。一方で男性営業の場合そんなケースはまれですし、家庭はそこそこに「出世してなんぼ」と思っている人が少なくありません。そういった「男性型キャリアコース」を自分に当てはめて考えられる女性は少ないのです。

あなたの部下が「営業部の中でほぼ唯一の女性」という状況であり、今後も営業としてキャリアを伸ばしたいという意向であれば、ぜひ営業をしている女性の相談相手を見つけられるよう、サポートしてあげてください。

続いて③の「キャリア形成自体をうまくイメージできない」について。仕事と家庭の両立で悩む女性は多いですが、もちろん、キャリア形成自体に悩む声もあります。

「なんとなく働いてきましたが、女性の活性化等が求められている現在、自分の働き方、意識改革を行いたく、参加したいと思いました」(イベント出席者の参加動機より)

「夜遅くまでがむしゃらに働いていれば成果にもつながっていた20代前半とは違った考え方をしなければ、上がっていく目標を達成することもできないまま、体力だけを消耗してしまうという危機感を持っています。他の営業女子の皆さんがどのようにそういった悩みを乗り越えているのか、ぜひ情報交換したいです」(イベント出席者の参加動機より)

絶え間なく続く顧客対応、資料作成、社内関係者への根回し。今日や明日のことで精一杯で、長期スパンの展望を考えられる時間を持てない……。これは男性にも共通する悩みかもしれません。

こと女性に関して考えるなら、出世したい、稼ぎたいという女性ももちろんいますが、営業部女子課の過去のアンケートでは仕事のやりがいについて「ありがとうと感謝されること」「多くの人に出会えること」という回答が多いのです。管理職になりたがらない女性も多くいました。

しかし、そんな環境はめまぐるしく変わり始めています。

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