佐賀県

「サガプライズ!」始まる。 佐賀県発の地方創生プロジェクトとは?

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プロジェクトの形がなくなることが理想型
 佐賀県はこれまで企業とのコラボで実績を残してきた。代表的なものの一つが、スクウェア・エニックスと組んだ「ロマンシング佐賀」。大人気ゲーム「サガ」シリーズとコラボし、有田焼とゲームコンテンツのコラボ商品、佐賀食材を使ったカフェメニュー、東京でのイベントなどを提供することで、全国のゲームファンの心を鷲づかみにした。そして、今年3月には佐賀でもイベントを開催し、県外からの多くの誘客にも成功。この成功体験が「サガプライズ!」にも反映されている。

×ビームス
ニューススタンド型セレクトショップ「STAND SAGA」では、県産品のオリジナルコラボアイテムを販売
×スクウェア・エニックス
ゲームのイラストがデザインされた有田焼の小皿。SNSでも拡散され、ネットでも大きな話題となった
 「『サガプライズ!』の特徴は、コラボ→情報発信&話題化→県内にフィードバックという三段階ですが、『ロマンシング佐賀』ではこれが自然とできていました。これをもっと意図的なサイクルにして回していきたいと考えています」
 こう語るのはプロジェクトリーダーの金子暖氏。金子氏の考える事業スキームは明確で、その目的はかかわるすべてのステークホルダーが利益を得ることだ。

「サガプライズ!」
プロジェクトリーダー
金子暖氏
 「コラボする県外企業にとっては、新商品や新サービスの開発、既存商品やサービスの販促につながりますし、自治体と連携することでCSR的側面を訴求できるという利点もあります。県内企業にとっては自社商品やサービスのブラッシュアップ、県にとっては地域活性化という効果を期待できます。つまり三者がトリプル・ウィンを得られる形にする点に大きな特徴があるのです」
 今は県が主導する事業スキームをベースに各企業が協力し合う形だが、いずれは県という媒介がなくても、このサイクルが回ってほしいという。「プロジェクトという形がなくなり自走すること」、それが「サガプライズ!」の理想型だ。

 

 プロジェクトの第一歩は『ゼクシィ縁結び』からスタート
 7月15日、佐賀市内において「サガプライズ!」の発表会見が行われた。県内外のメディアと企業関係者約100名で満員となった会場では、まず山口祥義佐賀県知事が登壇。「県の素晴らしい資源を磨き上げて伝えていきたい」と熱く語り、続いてリクルートの結婚情報誌『ゼクシィ』の婚活サービス「ゼクシィ縁結び」とコラボした第一弾の企画「佐賀 ご当地結び」が発表された。

 地域活性をテーマにしたこのプロジェクトでは、自然な出会いの場を設けることで佐賀県の「モノ、人、コト」を知ってもらうことを目的とし、東京でイベントを実施した後に、佐賀ツアーを開催する予定だ。リクルートマーケティングパートナーズ執行役員の貝瀬雄一氏は、若年層の未婚率上昇について「出会いがないことが一つの原因。地域を超えた出会いを創出し、必ず成功させたい」と意気込みを語った。佐賀県庁には発表会翌日までに、リクルートに続けとばかり、コラボに興味を持った企業から早速多くの問い合わせや引き合いがきたという。「サガプライズ!」は順調な第一歩を踏み出した。

お問い合わせ
佐賀県「サガプライズ!」プロデュースオフィス
東京都港区南青山6-13-9
アニス南青山1F-A
 03-6418-8329
 http://www.sagaprise.jp/
コラボ第一弾イベント
サガプライズ!
×ゼクシィ縁結び
「佐賀ご当地結びフェス」