スプリント売却も一時選択肢、今は意思ない=ソフトバンクG社長

孫社長、「いまは意思ない」

 8月6日、ソフトバンクグループの孫正義社長は、2015年4─6月期の決算会見で、苦戦を続けている米携帯電話子会社のスプリントについて一時売却も含めて検討しようとしていた時期があったことを明らかにした。ただ、現在は売却の意思は全くないという。写真は都内で2月撮影(2015年 ロイター/Thomas Peter)

[東京 6日 ロイター] - ソフトバンクグループ<9984.T>の孫正義社長は6日、東証での決算会見で、苦戦している米携帯電話子会社スプリント<S.N>について、売却も含めて検討しようとしていた時期があったことを明らかにした。ただ、現在は売却の意思はないと強調した。

スプリントが4日発表した4─6月期決算は、最終赤字が市場予想よりも少なかった。ポストペイドの純増数は31万件(前年同期18万1000件減)、解約率は1.56%(同2.05%)と、それぞれ大きく改善した。

孫社長は計画していたTモバイルUS<TMUS.N>と合併できなかったことで「一時スプリントの経営に対して自信をなくした時期もあった」と振り返り、「場合によっては売却も含めて選択肢として考えようかと思った時もあった」ことを明らかにした。具体的には今年の冬に頭に浮かんだという。

ただ、現在はネットワーク戦略にめどがついたことから、「改善への光が見えた」として「売却する意思は全くない」と明言した。事業経費の大幅削減と設備投資の効率化で本格回復に道筋をつけ、2.5ギガヘルツ帯を活用した次世代ネットワークを構築することで、競争力の強化を図る。

孫社長は「2年くらいかけて改善のための設計図をしっかりと実行に移していきたい」と意欲を示した。

一時、可能性を排除しなかった周波数の売却については、資金繰りにめどがついたことから「必要なくなった」という。

ソフトバンクグループの4─6月期の営業利益は前年比7.6%増の3435億円だった。スプリントはドルベースでは減益となったが、為替が前年同期より円安に振れたことで利益の積み上げに貢献。国内通信事業も堅調だった。

純利益は同2.7倍の2133億円と大きく伸びた。このうち6月に副社長に就任したニケシュ・アローラ氏が中心になって行った投資の評価益は576億円にのぼり、孫社長は「ニケシュに払った額をすでに超えており、半年で回収した。安い買い物だった」と語った。

同社はアローラ氏に対し、今年3月までに165億5600万円の報酬を支払っている。

同社は同日、取得株数2000万株、取得総額1200億円を上限とする自己株取得を決議した。取得期間は来年3月31日まで。孫社長は同社の株価が「実力に対して安い」との認識を示し、自己株取得は「経営陣の株価に対するひとつの意思表示だ」と強調した。

*内容とカテゴリーを追加しました。

(志田義寧 編集:山川薫)

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