低所得国の成長には、金融インフラの整備が不可欠--武田真彦・IMFアジア太平洋局次長

低所得国の成長には、金融インフラの整備が不可欠--武田真彦・IMFアジア太平洋局次長

国際通貨基金(IMF)と国際協力機構(JICA)は10月12日、東京・市ヶ谷で「アジア低所得国の持続的開発」と題した国際会議を合同で開催した。同会議に出席したIMFアジア太平洋局次長の武田真彦氏に、アジア低所得国の今後の経済成長に向けた課題について聞いた。

--「アジア低所得国」とは具体的にどの国を指し、経済成長に向けどのような課題があると認識しているか。

アジア低所得国と指しているのは、具体的にはバングラデシュ、ネパール、モルディブ、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、東ティモール、モンゴルなどだ。

IMFの任務は、短期的にはその国の経済の安定だが、中長期的には経済成長の実現に向けた支援もしている。ただ低所得国では、往々にして高成長と所得分配の不均衡が同時に起こる。
 
 われわれは「包含的な成長」と言っているが、単に成長すればいいわけではなく、貧困を撲滅し、社会的弱者が利益を得る形での、中長期的な成長の実現に向けた関与をしている。

低所得国が成長に向けて必要となるのは、貿易を通じて世界経済とリンクすることだ。低所得国は歳入のベースが弱く、財政余力がない。そのため最近では、国だけではなく、「PPP」(パブリック・プライベート・パートナーシップ)と呼ばれる、官と民の協業を推進し、民間からの資金流入を促している。

ただし、民間が関与するには、ビジネスとしてペイしなければならない。そこで重要となるのが、電力、物流などのインフラ整備と、金融セクターのインフラ構築だ。国内での金融インフラが整わないと、外国からの資金調達に頼り、経常赤字につながってしまう。

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