年収300万円でも、たっぷり貯金する方法 おカネがない人は「アレ」を味方につけよ!

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では、隣のおうちは投資をしているのでしょうか。しているとしたら、どんな投資をしているのでしょうか。今回もマネーフォワードさんに協力してもらい、投資の実態を調査してみました。

「投資をしているか?」については男性の70%が「している」ですが、女性は半分にも満たない48%。特に国内株式やFX、外国株式は女性に比べて男性比率が高く、逆に投資信託や個人年金、外貨預金、保険商品は女性比率が高いという結果が出ました。

うん。まあ、そうでしょ。そうでしょ。男性は女性に比べて相対的にリスク度の高い投資商品がお好みというのが表れています。ただ、男女ともに資産運用をするとなると、国内株式と投資信託が多く利用されていることが分かります。

また円建ての預金も、資産運用の方法として非常に多くの人が利用していますが、現状、ここまで金利が低いことを考えると、円建て預金は資産運用の対象にならないと考えておくべきです。

給料の少ない人ほど投資をすべき

次に年収別と貯金額の水準と、投資をしている人の割合を見ると、全体の傾向としては年収が高く、かつ貯金額が多い人の方が、投資に積極的であることが分かります。

年収が上がるにつれ投資をしている人の割合も上がる。特に女性は、年収が 500 万円以上 700 万円未満の人と 1000 万円以上の人との差は 20%以上も違った(マネーフォワード調べ)

ただ、この結果を見て、「お金が貯まったら投資をしよう」、「もっとお給料が増えて生活が楽になったら投資をしよう」などと誤解してはいけません。

そう考えている人ほど、いつまで経っても投資をしないものなのです。本当は逆で、「お金が貯まらないから投資をするべき」ですし、「お給料が少ないからこそ投資をするべき」なのです。

若いうちは、お給料も少ないですし、貯蓄だってそんなにありません。それでも、時間を味方につけるためには、若いうちから資産運用に馴染んでおく必要があります。

確かに、例えば年収300万円で投資に必要な資金を捻出するのは大変でしょう。だからこそ、月々1万円の投資信託積立でも良いので、とにかく資産運用への第一歩を踏み出すことが大事なのです。
 

井戸 美枝 ファイナンシャルプランナー

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いど みえ / Mie Ido

神戸市生まれ。 関西と東京に事務所を持ち、年50回以上搭乗するフリークエントフライヤー。講演や執筆、テレビ、ラジオ出演などを通じ、生活に身近な経済問題をはじめ、年金・社会保障問題を専門とする。『世界一やさしい年金の本』(東洋経済新報社)、『知らないと損をする国からもらえるお金の本』(角川SSC新書)、『現役女子のおカネ計画』(時事通信社)、『一般論はもういいので、私の老後のお金「答え」をください!』(日経BP)『親の終活、夫婦の老活 インフレに負けない「安心家計術」』(朝日新書)など著書多数(ホームページ​経済エッセイスト井戸美枝FBページ)。

 

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