不倫サイトの登録情報はプライバシーなのか 情報漏洩が原因の離婚、運営会社の責任は?
「アシュレイ・マディソン、あるいはそのシステムを管理していた会社は、顧客情報がプライバシー情報である以上、これが漏えいしないように、安全対策を講ずべき義務を負っていたと考えられます」
アシュレイ・マディソンがそのような安全対策を講じていなかったとしたら、どうなるのだろうか。
「仮に、アシュレイ・マディソンが通常要求されるレベルの対策を講じていなかった場合、プライバシー侵害の不法行為等を理由とした損害賠償義務を負う可能性があります」
不倫がバレて、離婚に至った場合の責任は?
もし、情報漏えいによって、配偶者に不倫がバレて、会員が離婚に至った場合、アシュレイ・マディソンに責任は生じるのか。
「そのような場合ですが、そもそも不倫自体が離婚事由になり得るものです。顧客もそのことを知りつつ不倫をしているわけですから、離婚をしたことの損害について賠償請求することは難しいでしょう」
齋藤弁護士はこのように述べていた。
齋藤 裕(さいとう・ゆたか)弁護士
刑事、民事、家事を幅広く取り扱う。サラ金・クレジット、個人情報保護・情報公開に強く、武富士役員損害賠償訴訟、トンネルじん肺根絶訴訟、ほくほく線訴訟などを担当。共著に『個人情報トラブル相談ハンドブック』(新日本法規)など。
事務所名:新潟合同法律事務所
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