田辺三菱製薬が5年後売り上げ5000億円、営業利益1000億円目指す中計を発表

田辺三菱製薬が5年後売り上げ5000億円、営業利益1000億円目指す中計を発表

田辺三菱製薬は17日、最終年度の2016年3月期に売上高5000億円、営業利益1000億円を目標とする中期経営計画を発表した。新製品投入による国内事業の強化や海外事業拡大が柱。ロイヤルティ収入を基軸にした海外事業は、売上高比率で15%以上(今期見通し6%)、営業利益比率では40%(同8%)を見込んでいる。

今12年3月期予想は売上高4050億円、営業利益680億円。これに対して中計目標は売上高950億円、営業利益320億円の大きな上乗せとなる。具体的な施策としては、今後5年間に国内で関節リウマチ薬「シンポニー」、C型慢性肝炎薬「テラビック」など8品目を投入。またジェネリック(後発品)は、グループ内の連携による生産体制構築やM&A(企業の合併・買収)などにより、前期140億円だった売り上げを最終年度に500億円にまで引き上げる計画だ。

併せて現在、田辺三菱の屋台骨を支える炎症疾患薬「レミケード」の適応症拡大など一層の販売拡充を加えて国内売り上げを伸ばすもくろみ。ただ中計期間中には2度の薬価改定が予想され、これらの増収分は薬価引き下げ分で相殺される計算だ。

そこで上乗せとなるのが、海外事業だ。海外は慢性腎臓病薬など2品目を投入する予定だが、実質的な牽引役となるのは、スイス・ノバルティス社に欧米での開発販売権を供与した多発性硬化症薬「ジレニア」。米国で販売開始されており、今後本格的なロイヤルティ収入が見込まれる。

多発性硬化症薬はこれまで注射剤しかなかったが、「ジレニア」は経口薬で優位性が高いことから、大型薬になる可能性が高い、といわれている。海外事業の営業利益は今期50億円見込みで、これを最終年度には400億円にする、という計画。利益段階でも国内は薬価引き下げで均衡程度にとどまるが、利益率の高いロイヤルティを主軸にした海外の利益で大きく伸ばす算段だ。

前回の09年3月期から前11年3月期までの3年間の中期計画は「将来の成長につながる着実な成果をあげた」(土屋裕弘社長=写真左=)と自己総括するものの、数値目標は売上高4600億円、営業利益950億円に対して、それぞれの着地は4095億円、765億円と大幅未達にとどまった。

今回の数値目標もやや過大には見えるが、前中計で培った海外企業への導出が、今中計で花開けば今度こそ達成可能というわけだ。

なお田辺三菱は31日に4~9月期(上期)決算を発表する予定。今回の中計発表と決算内容を受けて東洋経済は今来期予想を見直す。

(鶴見 昌憲 =東洋経済オンライン)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)    売 上  営業利益 経常利益  当期利益
連本2011.03  409,540 76,584 76,684 37,747
連本2012.03予 405,000 68,000 68,000 37,500
連本2013.03予 404,000 67,000 67,000 37,000
連中2010.09  204,684 40,155 40,473 22,704
連中2011.09予 200,000 32,000 32,000 16,500
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
連本2011.03  67.3 28 
連本2012.03予 66.8 28 
連本2013.03予 65.9 28 
連中2010.09  40.5 14 
連中2011.09予 29.4 14 
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