【産業天気図・半導体】半導体製造装置の好況続く。液晶用の在庫調整も軽微

半導体の搭載容量の増大を受け、300ミリウエハの需要が沸騰。信越半導体(信越化学工業<4063.東証>の子会社)やSUMCO<3436.東証>、コマツ電子金属<5977.東証>などシリコンウエハ製造大手の増産が追い付かず、従来型の200ミリウエハも繁忙を極めるなど、半導体業界は好況に沸いている。
 従来はパソコン需要に左右されていたが、現在では大型テレビや携帯電話、携帯音楽端末が半導体各社の業績動向に多大な影響を与えている。さまざまなアプリケーション(半導体を使用した応用製品)の登場で、4年周期のシリコンサイクルが崩れたという印象を持つ業界関係者は少なくない。
 ただ、「半導体好況の崩落は、ある日突然訪れるもの」(半導体製造大手幹部)というのが経験則。半導体用ワイヤボンダ(結線装置)で世界シェア2割を握る新川<6274.東証>が第4四半期(2007年1~3月)を慎重に見ているのも、そのためだ。ワイヤボンダはシリコンサイクルの先行指標として有名だ。
 液晶製造用装置も比較的堅調に推移しそうだ。韓国や台湾で液晶テレビの在庫が積み上がっているという観測は、あくまでも韓国LG電子などの特定メーカーがワールドカップを当て込んで32型や37型のパネルを作り過ぎたことによる。しかもクリスマス商戦の主戦場は日本でも米国でも40型超。韓国・台湾での在庫調整が液晶用製造装置メーカーに与える影響は、軽微にとどまりそうだ。
 たとえばFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置大手のアルバック<6728.東証>は、今07年6月期の受注見通しを上期(7~12月)1400億円、下期(07年1~6月)1300億円と、下期を弱く想定している。これは韓国・台湾での設備投資抑制の影響を見込んでいるからだが、国内メーカーの相次ぐ増強投資を受け、絶対水準では前年同期(06年1~6月)の受注実績1237億円をしのぐ。
 本欄としては今年後半に続き、07年4~9月についても「快晴」としたいところだが、好況が長過ぎることへの不安もぬぐい切れない。このため今回は「晴れ」としている。
【山田雄一郎記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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