新しい世界、新しい常識を創ることが、リーダーシップにおける基本的な振る舞い方--原田泳幸・日本マクドナルドホールディングスCEO(中)

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 実は、433店舗の前にも数百店舗を毎年少しずつ閉店してきました。7年目でやっと財務体力もできてきたので、勢いが加速し一気に閉店するという形になりました。さらに633店舗を新規オープンと同時に入れ替えるというプランもスタートしています。

総合的には3900店舗から3300店舗に店舗数が減りましたが、それでも1店舗当たりの売り上げは、従来よりもはるかに向上し投資効果も非常に高くなっています。

今後の計画を含めると、約半分の店舗が入れ替わります。それぐらい店舗の入れ替えには大きな投資をしてきましたし、今後とも継続して投資してまいります。

次に、フランチャイズ化の推進です。そもそもフランチャイズというのは、フランチャイザーとフランチャイジーが連動してビジネスを推進していくものです。

ライセンスを受けるフランチャイジー、つまりオーナーさんが既存ビジネスに対して投資をします。具体的には店舗のリモデルやPOSシステム、キッチンシステムへの投資です。一方でフランチャイザーであるマクドナルドは、インフラや成長戦略のために投資します。そして、投資の総合的な体力が最大化されるというのが基本的な考え方の1つ目です。

2つ目の考え方として、地域ごとに直営店とフランチャイズ店の特性を生かして経営効率を図り、一般管理費をシステム全体で最適化することです。

ここで私どもの歴史的な背景が出てくるのですが、フランチャイズ店は社員の卒業生が1店舗、2店舗と、のれん分けのような形で出店してきたという経緯があります。オーナーさんの約95%が社員出身です。しかも1人当たり1~2店舗しか持っていなかったうえ、全地域で直営とフランチャイズが混在していました。

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