あなたにも出来る!社労士合格体験記(第38回)--血のつながりはないけれど…

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入職率と離職率

平成22年の労働一般常識科目の択一式では、雇用動向調査結果の概況から出題されました。論点は離職者の離職理由別割合で、「個人的理由」が最多というもの。今年8月発表の調査では、やはり結婚、出産、育児、介護、その他の個人的理由を含む、「個人的理由」が9.9%と最も高かったものの、前年の10.6%よりも低下しました。次いで、「契約の満了」が2.1%(前年2.4%)、経営上の都合、出向、出向元への復帰を含む「事業所側の理由」が1.4%(前年2.0%)、「定年」が0.6%(前年0.9%)となっています。

入職率(年初の常用労働者数に対する入職者数の割合)と離職率(年初の常用労働者数に対する離職者数の割合)は男女ともに「19歳以下」が最も高く、「20~24歳」から「55~59歳」までは、年齢階級とともに低下傾向にあります。

特徴は、平成20年以降、離職超過が続いていることです。企業の人員削減が減り、離職率が低下しているものの、採用を増やすには至らず、入職率も低下。入職率は14.3%(前年15.5%)で入職者数は631万人、離職率14.5%(前年16.4%)で、離職者数は643万人、平成23年1月1日時点の常用労働者数は前年比12万人減少の4,413万人となりました。

次回は、約20年ぶりに上海へ向かいます。

【毎月第2・第4火曜日に掲載予定】

翠 洋(みす・ひろし)
 1958年愛知県生まれ。国際基督教大学教養学部卒業後、ラジオたんぱ(現・ラジオNIKKEI)入社。番組制作、報道、出版事業などを経て45歳で退職。延べ1年半の失業期間の後、NHK「地球ラジオ」の専属ディレクターとして3年勤務。その間、ファイナンシャル・プランナー(AFP)に登録。2007年4度目の挑戦で「行政書士」合格後、行政書士法人で外国人の日本在留ビザ申請代行業務に従事。「社会保険労務士」には、2008年4度目の挑戦で合格。現在は、職業訓練講師として「人事労務基礎科」「基礎演習科」などを教えている。趣味はアルトサックス演奏、温泉巡り。「語学オタク」。

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