｢妊婦は役立たず｣と夫の家を追い出された！ 離婚の申し出を受け入れるべきか

私は優様のご相談について考える途中で、10人ほどの友人たち相談し、その全員が離婚に賛成でしたが、私は違う考えです。以下では、優様のお義父さまにも多くの非があり、優様の苦しみを十分にわかった上で、優様が変われるポイントについてお話したいと思います。

友人たちは離婚賛成ですが、私はまだ考慮の余地があると思います。友人たちは誠実にこれまで生きてきた方々でその判断力は信頼できます。

私を含めて女性は二人で、後は男性ですが、その全員が、「そんなめちゃくちゃな要求をする義理の父親と、その言いなりになる男なんか、見込みはない。即刻離婚に応じるべし」と、一刀両断でした。男性全員がその意見だったのは興味深いところです。友人たちの「迷う余地なし」の勢いに少し怯みましたが、私は違った意見を持っています。

義父の言い分も理解できる

まず優様のお義父さまは、古風とは別物だと思います。現代の親たちの多くは、確かに物わかりがよくなりました。それが過ぎて、子どもから物わかりが良い親に思われようと、本心とは裏腹に子どもに遠慮しすぎる親も随分います。おかげで親を労わらない子ども夫婦が増え、親の不満は風船のように膨らんでいるのですが、親は「見ざる聞かざる言わざる」に徹し、表面的には嫁・舅姑がうまくいっている家庭だらけです。事件が起きるまでは絆を考えるのも棚上げです。これに対し優様のお義父さまは、そのような世間体や子どもへのご機嫌取りなどお構いなしで、ある程度理解できる余地があります。

それこそ古風と思われることを承知の上で書く私の考えですが、母親が一大事のときに一人息子が同居して介護を手伝い、両親の心に寄り添うよう願われたお義父さまは、間違っていません。両親が大変なときに、たまに見舞うだけの息子夫婦なら、他人も同然です。お義父さまが命令される前に、貴女方夫婦から同居を申し出ても、美談にもならない当然の話です。

もちろん、お義父さまは常識外れに酷いこともしています。妻子に情が深いお義父さまですが、貴女への気遣いがゼロです。お義母様が倒れて1年経ち、容体はそれなりに落ち着きました。その病気は長期戦ですのに産児制限まで言い渡されるなど、言語両断です。ここまでくると、もはや人権侵害である気すらします。