米ナスダック、終値で史上最高値に 日本上陸間近のネットフリックス急騰

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 7月16日の米国株式市場は反発。動画配信サービスのネットフリックスなどの決算が好調となるなか、ナスダック指数は1%強値上がりし終値で最高値を更新した。写真はNY証券取引所のトレーダー(2015年 ロイター/Brendan McDermid)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日の米国株式市場は反発。動画配信サービスのネットフリックス<NFLX.O>などの決算が好調となるなか、ナスダック指数は1%強値上がりし終値で最高値を更新した。

ギリシャ議会が金融支援再開の条件として欧州連合(EU)と合意した財政再建策の関連法案を可決したことも、市場心理を支えた。

ダウ工業株30種<.DJI>は70.08ドル(0.39%)高の1万8120.25ドル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は64.24ポイント(1.26%)高の5163.18。

S&P総合500種<.SPX>は16.89ポイント(0.80%)高の2124.29。

ナスダック総合指数終値のこれまでの最高値は6月23日につけた5160.10だった。

ネットフリックスは、契約者数の伸びが堅調だったこともあり、18%の大幅高となった。

電子商取引のイーベイ<EBAY.O>は3.4%上昇。第2・四半期利益が予想を上回り、エンタープライズ部門の売却を発表した。

銀行株は第2・四半期利益が金融危機以降の最高を記録したシティグループ<C.N>が3.8%高、利益が約4年ぶりの低水準にとどまったゴールドマン・サックス<GS.N>は0.8%安だった。

医療保険のユナイテッドヘルス・グループ<UNH.N>は、アナリスト予想ほどコストを抑えられなかったことが嫌われ、0.7%下落した。

S&P総合500種は、ギリシャ問題や中国株安への懸念で3月以来の安値に落ち込んだ8日前から約4%上昇した。

ロングボウ・アセットマネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は「次から次へと果てしないように見える海外の懸念材料に対して、米株式市場が耐久力を持ち続けていることが証明されている」と指摘した。

S&P主要10セクターのうち9セクターが上昇し、公益株<.SPLRCU>が1.54%高と先導した。素材株<.SPLRCM>だけは0.24%安と出遅れた。

トムソン・ロイターの推計では、第2・四半期の米企業の売上高は約6年ぶりの大きな落ち込みとなり、利益は2.9%減少した。ただ、市場の期待値も低い。

ウェルズ・ファーゴ・インベストメント・インスティテュートのシニア・グローバル株式ストラテジスト、スコット・レン氏は「今シーズンに確かめられたのは、われわれは緩やかな成長と緩やかな物価上昇の環境にあるということだ」と述べた。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ2159で下げ942、ナスダックが上げ1852で下げ945だった。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約56億株で、月初来平均の66億株を下回った。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>

終値         18120.25(+70.08)

前営業日終値    18050.17(‐3.41)

ナスダック総合<.IXIC>

終値         5163.18(+64.24)

前営業日終値    5098.94(‐5.95)

S&P総合500種<.SPX>

終値         2124.29(+16.89)

前営業日終値    2107.40(‐1.55)

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