「土日も同僚と一緒が当然」の国があった! どこまでいってもチームが大事

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――トーゴはドイツやフランスの影響を受けていた時代がありますが、それは残っていますか?

言葉や食文化で残っています。トーゴではフランス語を話しますが、英語も中学から学んでいるので多くの人が英語を話します。ライフスタイルはミックスでしょうか。トーゴのもともとの文化も残っています。ブラジルの文化も入っています。エピエピという、ミナ族からスタートした9月に開かれる部族のお祭りがあるのですが、そのお祭りにはベニンやブラジルからも人がきます。

――そのお祭りの日は休日なのですか?

部族のお祭りなので休日ではありません。部族のお祭りを国の休日にしていたら、休みだらけになってしまい大変ですので、その部族に関係する人だけが休みます。部族のみで祝うため、一般にはオープンにしていないものもあります。私の部族もミナの時には休みますし、北の人たちが参加します。南と北では民族衣装も違いますし、南は魚を食べ、北はお肉を食べるなど食習慣も異なります。

トーゴのビジネスにおける強みと課題

トーゴ共和国大使館

――ビジネスにおけるトーゴの強みはなんですか?

トーゴには西アフリカ最大の港があります。その港が西アフリカの「ハブ」になっています、トーゴの近くの海はとても深いのでどんな船でも入ってくることができるからです。

空港も同じです。ASKY(アスカイ)航空があり、以前はアフリカの各都市に行くために一度フランスなどを経由して行く必要がありましたが、今は、首都のロメからアフリカの22の都市に直接行く事ができます。エチオピア航空とも提携を結んでいるのでトーゴにくればアフリカの各地に輸出することができますよ。

さらにトーゴは近隣国とも近く、2時間でほかの国に行けますので、ベニンやガーナは同じ国にいるようなものです。

――日本に期待することは何ですか?

今のトーゴの課題は輸出です。60%が農業に携わっていますが、輸出のインフラがまだ整っていません。インフラの整備や、エネルギーやソーラーシステムのサポートを日本に期待しています。興味を示してくださる企業は多いのですが、今はまだ決定を待っている段階です。

インドや中国、韓国からはすでに多くの企業が入っており、去年はシンガポールからも多くの企業が進出しました。トーゴでは早ければ2日で会社を設立することができます。

それもほかの国のように、トーゴ人を何パーセント雇わなければいけないという規則はなく、100%外国人でも設立することができます。ただ、もちろんその国の人だからこそ行えることも多いので、パートナーを見つけることをお勧めします。

トーゴに進出すれば西アフリカの各国へのマーケットが開けます、ぜひ日本の企業にも早くトーゴへの進出を決断して頂きたいです。

竹村 真紀子 IWCJ代表

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たけむら まきこ / Makiko Takemura

一般財団法人International Women's Club JAPAN(IWCJ)代表理事
International Women's Club ASIA(IWCA)事務局長。日韓中を中心にグローバルマインドをもつ家族で構成される俱楽部を運営し、アジア圏でのビジネスマッチングを推進するとともに、次世代がアジア人としてグローバルに活躍できるよう、30カ国以上の駐日大使館の協力を得て、子ども向けにリトルアンバサダー・プログラムを開催。国際機関で海外人向けの「日本のビジネスマナー」研修を担当。
 

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